2012年8月28日火曜日

第6回へき地地域医療学会 医学生WS


 みなさま

 十勝いけだ地域医療センター チーフの並木 宏文です。

 先日東京の永田町で行われましたへき地地域・医療学会のランチョンセミナーを行ってきました。およそ25分、「地域を目指すみなさんへ」と題して、集まった学生さん、研修医にお話ししました。






 私の医師を目指してから現在に至るまでを、学生・研修医さんに「医師を目指したきっかけは?」「これから目指す医師像は?」などと呼びかけながら、地域を目指した先輩として語りかけました。

 どの参加者も地域を目指す意欲や行動力に優れていたように思われ、そのためか、部屋には強い熱意がこもっていたように感じられました。私も熱が入り、やや時間をOVERしてしまいましたが、それでも、いくつか貴重な質問を受けました。

 1つは、「地域でうまくやっていくコツは?」というものでした。
 それからもうひとつは、「地域で心に残っている一言は?」という質問でした。

 得てしてそうですが、参加者の満足する言葉ではなかったかもしれませんが、私のとっては大切なことを思い出すきっかけになりました。


 私は質問に答えながら、以前に働いていた病院の院長の背中を思い出していました。その先生が地域医療を教えてくれ、今でもその背中を別の地域でみせてくれていることを思い出しました。医者として、人として、その方が私の目指す姿だと再認識しました。
 だから、返事にはその先生の行った言葉を少し借りました。


 「大丈夫ですよ、大丈夫」。これが私の答えです。


 みなさんでしたらどのように答えるでしょうか。地域にでたい、地域でやっていきたいという、新しい世代の波にどのように答えるでしょうか。



2012年8月25日土曜日

○○先生のお子さん

こんにちは。修了生の佐藤優子です。

地域医療の先輩にこんな話を聞いたことがあります。
『田舎で診療所の医者をやっていると、自分の子供は『○○先生のお子さん』、妻は『○○先生の奥さん』と言われる。特別扱いのようになるのがいやだった。』
この話を聞いていたので、湯沢に異動が決まった2年前私は漠然とした不安を持ちました。
『ママ友ができないのではないか』


湯沢町保健医療センターは湯沢町のほぼ唯一の医療機関です。
町の人は何かあればまずはここにかかることが多いです。

近所の方の主治医にもなります。
ある人はゴミ出しや地区の飲み会で会った時にも私を『先生!』と呼びます。
でも私のことを『奥さん』と呼ぶ人もいます。孫と離れて暮らしているその方は、我が家の長男を孫のように可愛がってくださり、お家に招いてくれたり、一緒に遊びに行ったり。その方は、診察室以外では私を『(近所の◯◯君のお母さんである)奥さん』と呼びます。

長男の保育園の子供達を診察することもあります。
ある日長男のお迎えに行ったら、ある子に『今日ね〜◯◯君のお父さんに注射された!』と言われました。(その日は夫が日本脳炎予防接種の当番でした。)
また診察室で、風邪で来院した子に『◯◯君のお母さんだ!』と言われることもあります。

長男の友達のママ同士、とっても仲良くなった友達(ママ友)もいるし、会えば挨拶をする程度の人もいます。
ママ友から、ついでに病気の相談を受けることもあります。
私も相手のママやパパの職業を知った上で、その分野の相談をすることもあります。


考えてみれば、私も長男の保育園の友達や保護者を『△△ちゃんのお父さんは警察官』と認識することもあれば、『□□ちゃんはケーキ屋さんの子』と認識することもあります。
それと同じこと、今のところ職業が医師だから特別、という感じもありません。

ママ友関係>医師患者関係 になる場合もあれば、ママ友関係<医師患者関係 になる場合もある。
長男が『佐藤先生の子供』と言われることもあれば、『◯◯君のお父さん(お母さん)はお医者さんなんだね。』と言われることもある。

2年と少し湯沢で生活してみて、そんな当たり前のような結論に達しました。

2012年8月23日木曜日

観光客の患者さん

こんにちは

湯沢町保健医療センター S3 高橋毅です。

越後湯沢は東京から近いこともあって、夏の間は観光客が多く訪れる場所です。

川遊びあり、登山あり、温泉あり、とてもいい場所です。

そのおかげか、この時期は当院を受診される患者さんも、観光客の患者さんが増えます。

診察するうえで大切にしていること、それは患者さんのニーズに答えることです。

ただ風邪をひいた患者さんでも、それぞれ病院に期待することは違います。
「インフルエンザが心配」
「明日が楽しみにしていた日だから無理をしてでも楽にしてほしい」
「少しでも早く治る可能性があるなら薬がほしい」

患者の真の受信理由に答えること。
それは家庭医にとってとてもやりがいのある仕事です。

病院に来た患者さんに、少しでも満足して帰ってもらいたい。
また来年も湯沢にきてもらいたい。

そう思って、診療をしています。

僻地医療学会WS「地域での認知症とペイン」

青森県六ケ所村尾駮診療所 S3 小林只です。

今週末東京で開催される僻地医療学会
http://www.jadecom.or.jp/hekichi2012/
で、ペインのワークショップを開催します。

多職種連携による疼痛治療戦略、筋痛症muscle pain の診断治療
http://www.jadecom.or.jp/hekichi2012/program_detail26.html

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「ペイン」領域は高齢化に伴い、「認知症」と並ぶ大きな領域である。American Academy of Family Physicians(AAFP)のCME educationでも6割が「ペイン」に関する内容である。世界的にはペインセンター(医師、理学療法士、臨床心理士等)による集学的治療が進む中、近 年日本でも、多職種連携によるペインセンターが設立し始めた。しかし、地域での実践となると、世界的にも実例は報告は殆ど 無い。非がん性疼痛への理解と治療戦略が進む中、昨今の基礎研究の進歩に伴い、疼痛の原因として「筋肉・筋膜」が注目されてきている。しかし、筋痛症 muscle pain(筋筋膜性疼痛症候群、トリガーポイント)が関係する疼痛・症状(めまい、頚部・胸部・腹部違和感等)は非常に多い。Am Fam Physician 2002;65:653-60.にも、「Trigger Points: Diagnosis and Management」があるが、筋痛症に関する理解は国際的にも国内的のも乏しい。現状としては、リハビリ、鍼、按摩など医師以外の治療家によって加療 されることが多い。
今回のワークショップの前半では、疼痛全般(構造異常と疼痛の関係、末梢-中枢-認知モデル)及び筋痛症に関して概説した後、現場で困ることが多い「非癌 性慢性腰痛症」の症例を通して、臨床現場での考え方(局所療法だけでなく動作指導・生活指導・認知行動療法等)を提案し、多職種連携及び個人としての診 療・介入方法をグループワークで議論する。後半では、専門医の先生方の診療所代診業務でも役に立つことを期待し、筋痛症の具体的な診療(局所治療)に対す る、より安全で効果のある手技(局所麻酔薬又は生理食塩水による筋膜間ブロック interfascial block)の紹介と、講師(鍼灸師)による鍼治療・徒手療法の実演を行う。
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結果は、またご報告致します。WSで使用した資料は、欲しい人は言ってください。
差し上げます。もしくは、ブログにUPできるのでしょうか・・・?


2012年8月16日木曜日

夏祭り


 十勝いけだ地域医療センターの修了生 並木です。

 昨日は地域の夏祭りがあり、家族で見に行きました。

 最初に近くの河川敷で行った花火をみました。徒歩3分!
 打ち上げ場所もすべてみれるくらいの最高の場所でみることができました。
 やや肌寒い池田ですが、みなが集まって花火を見ることで、夏らしさを感じることができました。夏の夜空に響く花火はいいですね。

 そしてその後、町の大通りで盆踊りです。

 「こんなにたくさんの住民がいるんだ、、、、」というのが最初の感想です。
 多くの人はきっと帰省してきているんだと思いますが、子供もすごくたくさんおり、この町で生まれ、今は離れたところで過ごしているといった、人と町の歴史を少し感じました。

 写真は、週に1度行っている特養の方々です。
 先頭にいるのはマスコット。名前は、、、?? (あれっ、名前知りません。。。)
 ちなみに背中には甲羅をしょっています。




 しばらくすると「東京スカイツリーの会」の方々がでてきました。
 紳士なおじさまにつれられて可愛いおばあちゃん方が踊っています。
 何人かは私の外来に来ている方ですが、「みましたよー」と次回来た時にお話ししようかと思っています。




 夏祭り最高ですね。また来年も夏祭り参加したいです。

 追記;
 そういえば、昨年は沖縄で夏祭りと花火をみていました。
 今年は北海道でみています。

 協会の研修は本当に面白いですね。