2017年12月24日日曜日

本州のてっぺんから送ります。

本文
どうもご無沙汰しております。
今年10月から本州のてっぺんこと下北半島、東通村診療所で研修をさせていただいております、松本です。



 東通村は下北半島の北東部に位置する人口6700人くらいの寒村です。農業と漁業と原発が村の主な産業になります。この時期は出稼ぎに出ていたりします。
 





 そんな東通村唯一の医療機関が、東通村診療所になります。川原田先生、佐々木航先生に初期研修医が毎年20人ほど来る、そんな診療所です。


 皆さんもご存知かもしれませんが、医師住宅、研修医棟ともにとても素晴らしい建物です。この研修医棟を目当てに地域研修を選択される先生方もおられるとか。


 業務としては、外来診療に入院管理、訪問診療に老健の回診もしております。右の猫達は訪問したお宅で。



 その他村の健康祭りに参加したり、



村の特産品である蕎麦を楽しむ会に参加させていただいたり。



クリスマスイルミネーションもしっかりしていたりします。





恐山や三内丸山遺跡や白神山地、大間崎などといった観光地にも恵まれております。


遊んでばかりやんと言われそうですが、一応仕事はしっかりしているはず…です。


 後半は観光したよアピールになってしまいましたが…色々回る時間もいただける東通村で研修をされてはいかがでしょうか。







 
 乱筆乱文失礼します。

 地域医療のススメ 専攻医3年目 松本 幸一郎


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2017年10月16日月曜日

一足早い秋と冬

紅葉シーズン終わり
十勝いけだ地域医療センターで研修中の、ススメS2海永千怜(かいながちさと)です。
先週、北海道の山々は、初冠雪しました。まだ紅葉の彩りが鮮やかな時期ですが、山のほうでは白い雪が重なり、グラデーションがとても幻想的でした。今週いっぱいで北海道は紅葉のシーズンは過ぎ、厳しい冬の季節になります。朝の気温はすでにマイナスです。
大雪山系の初冠雪

十勝地方(十勝という具体的な町はなくて地方の呼び名です)は北海道でも最も面積の大きい支庁で、岐阜県よりちょっと大きい程度、なのだそうです。広大な農業王国であり、食料自給率は1,100%です!!人よりも圧倒的に牛の数が多いです。ちょっと近所のマルシェ(市場のような町のお祭り)に遊びに出かけたり、買い物や習い事、DVDレンタルに行く、子供の塾に行くというだけで、片道30-40kmの距離を車で気兼ねなく出かけてしまうような、スケールが大きいところです。

こちらの人たちの生活は、やはり自分が想像しえないものだと感じた話を、知り合った十勝管内の市町村の社会福祉士さんや訪問看護師さんから伺いました。入院中の高齢の患者さんが「退院したらクルマに乗らなきゃいけないから」と話す「クルマ」が、実はとてつもなく大きなトラクターで、運転するまでに垂直のはしごを何段か上らないといけないので、そのためのリハビリに専念した話。また、毎日外を眺め、テレビの天気予報をひたすら見て「退院日に雨にならないかどうか」の話をし続ける別の患者さんは、一見認知症になったのかと思われそうですが、実は家までの道が舗装されておらずいつもぬかるみで、雨が降ると外に出られないところに家があるので、天気はその日の生活を左右する一大事であったのだという話。地域の現状を知る方々からのお話は刺激になりました。

そして、そういう規模のところなので、たとえば、在宅医療の導入はどうしても敷居が高いのが現状のようです。しかし、地域包括ケアのためにがんばろうとしている地域の方がたくさんいること、病院の外だけでなく院内でも、患者さんが家にいるかのように環境配置やケアを心がけている方がたくさん働いています。

時間は限られていますが、私も研修しながら地域の方に役立てられるように、患者さんへの想像力をつけよう、と思いました。

最後に、小さな町が主催する祭りも規模がでかい!と思ったのがこちらです。池田町のワイン祭りにて提供されていた、、、牛の丸焼きです。美味しかったです。十勝の食べ物は何でも美味しいです。
これが6頭いた





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2017年9月28日木曜日

OHSU研修

ススメ3年目の呉です。7-8月にオレゴン健康科学大学OHSUで研修をしてきましたので、こちらのブログで共有したいと思います。
OHSUはアメリカ西海岸にあるオレゴン州最大都市であるポートランドにあります。今回はそちらのfamily medicineで2ヶ月間、都市部と僻地の病院・診療所を見学させていただきました。毎日がとても刺激的でしたが、中でも印象的だったことをいくつか挙げてみたいと思います。

・診療スタイル
基本的に外来受診は予約制で、日本のように外来待合室に人があふれているということはありませんでした。そのため一人にかける診察時間が長く、15-40分/人かけていました。診察終了時には”サマリー”を渡していて説明も十分にされている印象でした。

・予防/スクリーニング
日本では町や市が予防接種やがん検診の事業を行なっていますが、アメリカでは外来主治医がマネジメントしていました。またメンタルヘルスもしっかり行なっており、うつ病やアルコール依存のスクリーニングも定期的にされていました。

・ウィメンズヘルス
日本での産婦人科医に相当するのではないかと思うほどでした。診療所では妊婦検診やbirth controlを行い、病棟ではfamily medicineのチームでお産を行なっていました。特に驚いたのは避妊のうちのIUD留置をfamily medicineで行なっていることでした。ピルのように毎日服薬する必要がなく、向こうでは一般的にされているようです。

なんといっても今回の研修で一番有意義だったことはレジデントとの交流でした。日本でまずOHSUのレジデントや医学生と交流し、次に向こうで研修している姿を見ることができたのは大変貴重な体験でした。お互い同じfamily medicineのレジデントとして刺激し合えたと思います。
今回の学びや体験を活かし、また他のレジデントの先生方とも共有できればと思います。

 
 当直見学の時にみたポートランドの明け方

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2017年9月1日金曜日

日光での3ヶ月

初めまして.
東京北医療センターとススメの相乗りで研修をしています,S1の田所と申します.
4−6月の東京北での研修を経て,7月より日光市民病院で研修をさせていただいております.
日光市民病院は,日光東照宮やいろは坂といった観光名所からも程近く,またインターチェンジから車で5分!のとってもアクセスの良い場所にあります.

日光市民病院 老健施設が併設しています
病院の周りはとてものどか

業務としては,初診外来,再診外来,病棟管理,透析,老健,巡回診療,全科当直,奥日光診療所勤務,内視鏡検査,超音波検査,手術時の麻酔管理etc.....
多岐にわたる業務を行うので,そこまでゆったりとした毎日ではありませんが,その代わり初期研修や,東京北での3ヶ月で学んだことを活かせる日々なので,すごくやりがいがあります.
また,日光にいながらも東京北での後期研修医向けのレクチャーや勉強会にweb参加出来たり,ワンデイバックで4−6月に東京北外来で診ていた患者さんを引き続き外来フォロー出来たり,継続することができるのがとても良い環境だと思っております.

後期研修医として外来や主治医等,初期研修では携わらなかった業務に取り組み始めた4月.そこから3ヶ月での地域支援であり,しっかりと務めが果たせるかとても不安でした.
しかし,すぐに不安は払拭されました.
理由としては.まずは指導医の先生方がしっかりとサポートしてくださったためです.
とても優しく,懐の大きな先生方ばかりで,自分が患者さんのことを相談する前に,すでに把握してくださって,声をかけていただけます.
マネジメントが難しい症例もありますが,それでも何とか診療できているのは先生方のおかげだと日々痛感しております.
また,コメディカルスタッフの方々も同様です.皆様が優しく声をかけてくださり,私の不十分な診療を補填していただいています.

分からないこともすぐ教えていただける環境下で,皆様におんぶに抱っこ状態な毎日です.そんな日々の中,少しずつ成長してるかな,してるといいな,と思う毎日です.

また医学面だけではなく,勤務以外でも先生方やコメディカルスタッフの方と仲良くさせていただいて,毎日楽しく,幸せな3ヶ月を過ごしています.
終わってしまうのが辛く,離れがたいと感じる今日この頃です.

大好きな人たち.先生,看護師さん,事務さん,研修医と

画質悪いですが,病院の裏には鹿がいます

湯滝 壮大な眺め

それでは最後になりますが,何でも自分で診たい,地域で働きたい初期研修医の皆様,是非とも一緒に働きましょう!楽しく,充実した研修になることを約束致します!



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2017年8月16日水曜日

冬の北海道 十勝いけだ地域医療センター

ススメ専攻医3年目の坂上です。
2017年1~6月に2度目の十勝いけだ地域医療センターへ行ってきました。前回は2015年7~9月で夏の北海道を満喫しましたが、今回は真冬の北海道です。
道路は一面の雪。北海道の車には、雪道で滑らないようにオートブレーキシステムがついています。何回か車が横滑りして、ヒヤッとすることがありましたがこのシステムのおかげで助かりました。

一面真っ白の雪道を走りました。

さらには白鳥が群れを作って飛ぶ姿も拝めました。

がーがー鳴いて、飛んでいました。

十勝いけだ地域医療センターは夏よりも冬の方が病院が混みます。農業に従事している方が多いので、夏は仕事が忙しくなかなか受診されません。冬はお仕事がお休みになるため、「病院に行こう」という気持ちがわくようです。

今回は2度目の派遣であり期間も半年と長くかかわることができました。もともと面識のある職員の方々が多く、個人的にとても愛着のある病院であり地域でした。そのため、業務改善の提案をしたり、地域ケアのために講演をしたりと新しい経験もさせていただきました。さらに透析患者さんの長期的なケアを学ぶことができたのも貴重な経験でした。

こういった新しいことにいくつも挑戦できたのも、職員の皆さんの温かな支援があったからこそと思います。上級医はとても頼りになる、すぐに相談にのってくれる医師ばかりです。また各職種の関係が密接でかつ温厚で、とてもすてきな病院です。



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2017年8月7日月曜日

日光から練馬光が丘へ


地域医療のススメ専攻医1年目の横田です。
東京北での初期研修を終えて、4-6月は日光市民病院で研修していました。今は練馬光が丘病院で救急/ICUの研修をさせていただいてます。

今回は日光での日々について書かせていただこうと思います。
日光市民病院に行く前は、初期を終えたばかりの私が支援という形で行かせてもらっていいのか、内科をしっかりと診るのはほぼ1年ぶり(!)ということもありとても不安でいっぱいでした。でも実際に行って見ると毎日がとても楽しく、充実した日々でした。初期研修医から一緒の川堀と一緒だったこともあり毎日わいわいしてとても騒がしかったと思います。

日光では大体5、6人の病棟患者さんを持ち、外来を週3回、内視鏡やエコーの検査が週1回というような日々でした。業務自体は忙しくなかったのですが、最初は病院のシステムに慣れるまで時間がかかりました。そして一番大変だったのは紙カルテです。紙カルテは先生の個性が出て味わい深いところはあるのですが、字がなかなか解読できず、経過が分からないということもたくさんありました。電子カルテのように全ての検査結果を書くわけにも行かず、いかに必要な情報を簡潔に書くかがとても難しかったです。必要な書類も探すには時間がかかり、電子カルテのありがたさが分かりました。

初期研修医の頃は常に指導医の先生のチェックがあり、何か間違ったことをしても指摘してもらえる立場でしたが、後期研修医になると基本的には全て自分の判断・責任になります。不安なこともたくさんありましたが、命に関わることでなければ自分の考えでとりあえずやってみる、というチャレンジも大切だと思いました。結果として失敗もしましたが、その時に学んだことはとても印象深く残っています。

練馬光が丘病院に来て1ヶ月、やっと慣れて来たところです。ススメの研修は様々な地域に行くので大変ですが、色々な病院を見ることの大切さも感じます。その地域にあった医療を提供することができればと思います。





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2017年7月31日月曜日

東京北から台東へ

こんにちは&はじめまして。専攻医S2 吉岡です。
3月から6月まで4ヶ月にわたる東京北医療センター総合診療科での研修を終え、7月からは台東区立台東病院の総合診療科で研修しています。

時間が空いてしまいましたが、今回は東京北での研修を振り返ってみたいと思います。

東京北は、私が初期研修の2年間を過ごした思い出深い場所です。300床程度の病院なのでスタッフ同士顔の見える関係がとても居心地よく、ストレスがほとんどない環境でした。「おかえりなさい」と言って下さる方も多く、やはり自分のホームは東京北なんだなと実感しました。

総合診療科ではだいたい6~8名程度の患者さんを受け持っていました。後期研修医としては決して多くない人数ですが、診療の質を保てるようにチームでディスカッションを重ねました。以前に比べて、診断自体に難渋する症例が増えたような気がしますし、また悪性リンパ腫や膠原病など専門的な治療を必要とするような症例も経験しました。4月から血液内科が開業したこともあり、専攻医にとって幅広い疾患を経験できる病院になってきているのではないかと思います。
ICU症例など重症例をもう少し担当しても良かったかもしれないとは思いましたが、都内の二次救急での内科主当直も経験させて頂き、とても勉強になりました。

また、初期研修医の時には板挟みでつらい記憶でしかなかった退院調整も、スタッフの皆さんのお力添えでなんとか道筋を立てられるようになった気がします。これもひとえに練馬光が丘病院での研修が活きているなぁと感じた瞬間です。一緒に病状説明に同席して指導してくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。

一方、今回初めて初期研修医の指導も担当しました。これまでは常に一番下で初期研修医の延長的な立場で研修してきましたが、後輩の指導という新たな局面に至りました。初期研修医がついて痛感したのは、自分がこれまでいかに指導医の先生方から手厚く指導して頂いていたかということです。自分に余裕がないと後輩ともその患者さんともきちんと向き合えないですし、自分の知識があいまいできちんと教えてあげられないもどかしさもありました。毎日落ち込んだり悩んだりの繰り返しで、もっとベッドサイドで一緒に診察したりできればよかったなぁと反省しています。これまで指導医の先生方が自分にして下さったように、自分もこれから後輩たちへ返していかなくてはいけない立場になりつつあるんだなと実感しました。

初期研修の頃と比べて確実に成長を実感できた一方、求められるものが少しずつ変化してきている、そんなことを思った4ヶ月でした。
東京北はとても居心地がよく、だからこそ、また外に出ていろいろなものを吸収して来なくてはいけないと思っています。学んだことを持ち帰って、仲間と共に頑張れるような、そんな場所であったらいいなと願っています。

さて、台東病院では現在、私を含め5名の専攻医が研修中です。純粋な(相乗りではないという意味で)ススメの専攻医がひとつの施設にこれだけ集まるのは本当に珍しく、お互いに学びを共有しながら楽しく充実した日々を送っています。高齢者医療の拠点として、急性期、回復期、療養型、老健とすべてを網羅的に学べる場なので、3ヶ月と短い間ですができるだけ多くのものを吸収したいと思います。


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2017年7月5日水曜日

練馬光が丘病院での内科研修

地域医療振興会に属して1年目、家庭医プログラムとしては2年目の高橋と申します。
 家庭医プログラムを開始して、2年目で内科基礎トレーニングとして選択した研修先が
練馬光が丘病院でした。とても教育の充実した病院であり、何よりも指導医クラスの先生が潤沢にそろった病院です。噂ではとても忙しいと言われておりましたが、その実態は、
朝の回診にみっちりと時間をかけ、すべての患者様のプレゼンをベッドサイドで行われ、
それに対してのフィードバックをもらうという教育体制が整った病院なのです。教育のために多くの時間が割かれており、患者への方針がきまれば、残りの短い時間内に指示出し、点滴、処方を速やかに行い、昼の開始に備えなければなりません。てきぱきとした時間管理能力が求められます。
 それ以外に、感染症レクチャー、膠原病レクチャー、5分間レクチャーなど教育カンファも多く準備されており、それらに参加するために時間を捻出する必要があります。また、
当直したその日の症例は朝の8時からのカンファで発表、一ヶ月に4回はプレゼンするなど、自分に課せられる負荷も尋常ではありません。何より、上級医がたくましく、全体がチームをくんで一緒に成長しようという感じの病院。
 今はその忙しさの渦の中でもがいている状況ですが、なんとかこれをものにしたいとあがきつづける毎日です。

2017年6月26日月曜日

奈良でも研修を!

地域医療のススメ 専攻医S2の佐々木貫太郎です。

現在、奈良市都祁診療所で研修しています。
診療所で研修を始めて、3カ月が過ぎようとしています。診療だけではなく、超音波検査や上部消化管内視鏡検査などの検査もスキルを磨きながら、研修に励んでいます。
今まで診療所で働いたことはなかったので、不安が強くありましたが、診療所の関係者の方々は優しく、何よりも地域住民の方々が違和感なく、自分を受け入れてくださっているので、とても仕事がやりやすいと感じています。
一日の流れは、午前中に外来や検査、午後からは予防接種や禁煙外来、往診などを行っています。病院より時間はゆっくり流れていますが、患者さんや地域との距離が近く、今まで経験したことのない雰囲気の中で研修ができていると思います。
奈良県での研修は地域医療のススメの中では、まだまだマイナーだと感じています。奈良県には、研修の先輩はいますが、同期はいません。研修をする上で他の専攻医の方々と連絡や話し合いでできることは素晴らしいと思います。ススメの研修では、ビデオ会議などの機会はありますが、やはり会って話をしたいと感じる時もあり、奈良県で研修をする専攻医が増えてほしいと思っています。研修を少しずつ盛り上げて、徐々に奈良の専攻医の数が増えたら良いなと思います。
興味がある方は是非とも奈良まで足を運んでみてください!

写真は、診療所から撮影した目の前の林です。意味は何もないです。文字だけでは寂しいので写真を入れてみました。

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2017年6月21日水曜日

近況報告

ススメ研修医の富田です。
4月から6月にかけては与那国町診療所で研修をしています。与那国での近況報告をしたいと思います。

当初、離島(台湾のすぐ隣の日本最西端の島)に行くということで、3か月間生活をしていけるのかどうかも心配していましたが、意外と日常生活には困らず過ごせています。住居は診療所の中にある一室をお借りしているので宿代はなく、近くに食事処、居酒屋も数件ですがあるので、自炊をしない自分でも食事にもあまり困らず生活できています。島で手に入らないものもアマゾンで数日はかかりますが購入できます。
また自分以外にも学生や初期研修医が日本各地から来ており、常に4人ほどは研修に来ている状態なので、一緒に飲みに行ったり、釣りして海を泳いだりと楽しく研修できています。
与那国町診療所での研修にあたっては、診療だけでなく与那国の民具・織物作りや民謡楽器、与那国馬の乗馬体験、長命草の収穫、高齢者のお宅を訪問して与那国の話を聞いたり、島の保育園に行って園児と遊んだりと、与那国のことが知れるようにいろいろな体験をさせて頂くことができます。
設備に関して診療所でも一般的な血液検査はでき、CTも設置されているので、一連の検査はだいたい可能です。ただやはりあらゆる訴えの患者さんがくることや、基本的に常に24時間対応であること、搬送に飛行機やヘリを使わないといけないことなど離島でしか経験できないような医療を経験できます。また与那国町診療所ではFasciaリリースを研修することができるのも大きな魅力です。

与那国での研修も残すところ1週間ほどとなりましたが、本当に楽しく過ごせて様々な貴重な体験もでき、また、新たな知識・手技を身に付けることができ充実した研修ができたと感じています。離島での生活、医療など興味ある方がいましたら、ぜひ与那国島での研修をおすすめします。

Drコトー診療所

与那国島の集落

島の風景①

島の風景②

六畳浜

日本で最後に沈む夕日




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2017年6月17日土曜日

只今、北海道で研修中

 専攻医3年目の山田恭裕と申します。現在は北海道の十勝いけだ地域医療センターにて研修させて頂いてます(今年4月~来年3月まで)。
 北海道の冬を体験したく今年4月から北海道に上陸いたしました。最近暑く汗ばむ日も多くなり、北海道もやっぱり夏は暑くなるのだな~と憂鬱です。
 自分の研修病院は、S1:350床、S2:200床、S3:60床程度と徐々に病院の規模が小さくなっていくるように選択しました。徐々に病院規模が小さくなるにつれ、自施設で対応できる検査も減っていき、高次病院に精査・加療をお願いする事例が増えています。寂しい思いも多いですが、無事治療が終了し自分の前に元気な姿で戻って来た患者さんと再会すると「元気そうやん、よかった、よかった」とテンションがあがります。自分で入院管理し、退院した患者さんと再開してもあまりテンションは上がりませんが・・・、不思議です。また、高次病院に転院させた方や紹介した方の紹介状の返書がやたらと待ち遠しくなります。フィードバックが欲しいからなのか寂しさからなのかわかりませんが、不思議です。
 いろいろな地方で生活し、様々な経験をしたいと考えている医学生や初期研修医の方がいれば「地域医療のススメ」はオススメです。是非見学にきてください。


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2017年6月14日水曜日

日光より はじめまして。


 「地域医療のススメ」S1の川堀と申します。相乗りの形で2年間初期研修をした東京北医療センターにも、総合診療科の後期研修医1年目として所属させて頂いています。

 今は栃木県の日光市民病院でお世話になっています。一応支援という形で、同じくススメ同期の横田と来ているのですが、2人とも4月に3年目になったばかりで、戦力としては頼りなくて申し訳ないね、と2人でよく話しています。そんな不安な気持ちを市民病院の小池先生に打ち明けると「いやいや。頭数だよ、ははは」と笑い飛ばして下さいました(笑)。
先生方がいつでも相談しやすい雰囲気を出して下さるので、1人での全科当直中でも、日中の外来中でも、本当に不安な時は先輩の先生方に相談します。自分で解決できるようもっと力をつけねばと思いつつも、医療はチームで成るということを実感し、そんな空気を作って下さる先生方に心から感謝します。自分もいつかはそういう場を作る側になろうと思います。いつも一緒に働いて下さるコメディカル・スタッフの皆さんも本当にプロフェッショナルで素敵な方ばかりです。3ヶ月限定(7月からは東京北医療センターの総合診療科で研修の予定)ですが、ススメ専攻医のスタートをここで切ることが出来て本当に幸運だったと思っています。
 日光では診療の知識や技術だけでなく、「とにかく患者さんを診にいけ」「大事なことはベッドサイドで患者さんが教えてくれる」など、医師として大切なことを教えて頂いていると思います。仕事終わりに先生方と飲みやご飯に行くのも楽しみの一つです。
 話は変わりますが、この前患者さんに「先生、詩をかいたの」と見せてもらいました。そのままの転載は控えますが、「足腰を痛めて二本杖でも足りない、人生は長い道 病室からのそよ風が道しるべ」という内容の素敵な詩でした。難聴と認知症でコミュニケーションが取りづらいなあと思っていた方でしたが、こんな世界が見えていたのだと驚き、コミュニケーションが難しいと自分で勝手に思い込んでいたことを反省しました。認知症や意識状態などは医療者側が決める客観的なスケールでしかなく、それで「話しても理解が出来ない人」と決めつけるのはとても失礼なことだと思います。
 「優しいふりをしている人は患者さんにすぐに伝わる」これも以前小池先生が仰っていたことです。患者さんに主観的に寄り添うにはどうすればいいか、まだまだ試行錯誤と修行が必要だと思いました。

 長くなってしまいましたが、これからも自分が理想とする家庭医を目指して一歩一歩地道に進んでいきたいと思います。


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2017年6月7日水曜日

東京ベイER: ”あおいくま”との3ヶ月

 こんにちは.ススメS2になりました上柴です.12ヶ月の練馬光が丘病院GIM研修を経て、4月から3ヶ月間の救急研修を東京ベイERで行わせて頂いております。以下、文系出身で(のに?!)思いが溢れて長文ですがお許し下さい(笑)。

東京ベイを知ったのは、医学部4年性の時に遡ります。JADECOM奨学生として参加させて頂いた女川町立病院東日本大震災支援の時でした。
2011年3月下旬、余震で割れそうな窓ガラスに囲まれながら寝袋が寄せ集まった医局で、女川町の復興の話の延長上に、震災による液状化現象で再開発が難航している浦安の病院の名前が上がりました。日米から支援に来られた先生方が、何とか国際基準の内実共に新しい、従来の日本には無かった理想の病院を作りたいと話されており、その熱気からすごい病院ができるんだと強く印象に残っていました。今回その病院でローテできる事となり、密かに感動しながら4月を迎えました。

 病院全体の特徴として“あおいくま”・ERの特徴として“帰宅指示書”があるのでそれらについて書かせて頂きます。
“あおいくま”は東京ベイの病院理念で、“あせるな・怒るな・威張るな・腐るな・負けるな”の頭文字からなっているそうです。344床で年間救急車搬送8000台以上、救急車応需率95%以上という36524時間断らないERの病院にあって、この理念を実行されている先生方にお会いできる事が非常に貴重と感じています。救急指導医の先生方は忙しい時でも縫合やシーネ固定等どんな基本的な事も丁寧にご指導下さり、家庭医としてもう1度こういった基本手技を学びたかった身には非常に有難い環境です。またベイの救急コースの同期は、様々なCriteria(例えば小児頭部外傷へのCT適用のPECARN Ruleなど)を使用する際、Inclusion Criteriaまできちんと考慮する姿勢があり、忙しさを言い訳に質を落とさないprofessionalismが感じられ刺激を頂いています。また、 マルチプロブレムの症例をどんなに沢山入院でお願いしても嫌な顔1つせず対応下さる内科の先生方、他各科専門家の先生方もオンコールに爽やかかつ穏やかに対応して下さいます。更に、コンサルトした後の患者さんの転機について折に触れフィードッバック頂けるのは非常に良い振り返りとなります。

 ベイには“帰宅指示書”という患者様へのお手紙があります。疾患の概要、帰宅後の注意事項と再受診のポイントが書かれた紙で、他の救急病院でも決して珍しいものでは無いかもしれません。ただベイの指示書は40疾患分にも上り、かなり充実しています。北米型で、訴訟回避・リスク管理能力への意識が高いという見方ができると思います。その一方で、適切な管理や予想される臨床経過の具体的な情報提供は、余計な再受診の回避と共に本人の不安軽減に非常に重要であるのも事実で、患者さんの生活への目線という特徴もあると考えます。実際、患者様に初期の迅速な蘇生行為プラスで必ず「大変でしたね」の声かけを行うER医の姿からはそんなベイERの特徴としてのプライマリマインド?の様なものを感じます。また、生活への視点という点では受診を契機に禁煙指導まで結びつけたり、インフルエンザ検査の執拗な希望の裏に子育て不安を考えたり、虐待を考えたりといった主訴の根本的な問題まで視野に入れての対応を目指されていると指導医の先生から伺う事がありました。
社会のどんな立場の人も飛び込めるERの強みを考えればこういった活動の積み重ねが社会全体の健康のボトムアップにも繋がり得るのではと、ベイERに懐の深い救命救急を感じています。

とはいえ緊急対応を同時進行で求められる様な忙しい現場の中では、当然こういった長期的視点を持つ活動の限界を思い知ります。例えば糖尿病家系でありながら若くしてコントロール困難でDKAとなってしまった患者様や1度もカウンセリング受診もなく追い詰められて入室するなり涙を流される患者様など予防医学・長期的フォローの点で、僻地に限らず都市部でも家庭医が動ける余地があるのではと、再認識しました。

光が丘に引き続き、マルチタスクが苦手な自分にも根気よく、温かく支えて
下さったベイERの皆さまに感謝致します。残り数週間、「あせるな・威張るな・負けるな」を特に気をつけて、小児科に強い家庭医目指して精進を続けます。




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2017年5月16日火曜日

⭐学会 in 高松⭐


⭐学会 in 高松⭐


みなさんお疲れ様です! ここのところ毎日お天気がすっきりしませんね
 練馬光が丘病院 皮膚科にて研修中、S2になりました相田です。

 先週末は香川県の高松市でプライマリケア連合学会がありました。
高松駅に降り立つと絶好のロケーションです。目の前には海、後ろには山、潮風に吹かれ一気にテンションが上がり、讃岐うどんには目もくれず早速学会会場に乗り込みました。様々な病院の先生方の発表を聞き、日々の診療でスルーしてしまいがちなクリニカルクエスチョンがいくつも解けてスッキリしました!
 中でも楽しみにしていた岐阜シティタワーの島崎先生のWSも見学することができました。小児の痙攣・発熱がテーマでしたが、私は病院勤務の経験しかないので家庭医としてできること、と言われると正直戸惑ってしまいます。解説を聞いて目から鱗が落ちてしまいました。昨年の浅草大会の際も島崎先生のWSでは様々な気付きがあり、胸を撃ち抜かれた記憶があります。本当にいつかシティタワーでの研修が実現すればいいなぁ、と改めて思いました。

 そのほかには、初期研修医時代の懐かしい先生にも偶然お会いすることができ、優しい笑顔でエールを頂いたりもしました。あまりに居心地のいい再開だったため本当に嬉しく、別れ際に空港で握手した際、思わず泣きそうになってしまいました。先生の肉厚な手の温もりを次にお会いする時まで絶対に忘れません!!

 また学会に合わせて研修のため来日した米国オレゴン州からのレジデントの歓迎会にも出席し、たくさんの刺激を頂きました。なんとその内の一人の先生は、日本で研修できる可能性があるから今のOHSUでのプログラムを選んだとのこと!嬉しいですね。
 外来では一人の患者さんに1時間くらいかかってしまうこともあり悩んでいると私が話したところ、『私たちのクリニックではだいたい一年目のレジデントは45分くらいを目標にやっているんだよ』と教えてもらいました。また継続外来なのに時間がかかってしまうことも度々あるとも話したところ『そう、継続外来でいつもの薬を出すのは簡単だけど、患者さんはいつも新しいproblemを持ってくるんだよね』とのことで、やっぱりそうなんだ!日本もアメリカも同じだね!とはしゃいでしまいました。違う土地・違う言語で家庭医になるという同じ目標を持った同志と気持ちを共有できたことがとても嬉しかったです。もっともっと勉強して、必ず2年以内にOHSUで勉強したい、という思いをより一層強くしました。

 イベント盛りだくさん、感情的になりすぎた週末を終え、昨日から通常診療に戻っています。週末のことは夢だったのではないかと思うほど地味な仕事です。しかし目の前のことを一つ一つこなして、来年の三重大会がやって来た時に、少しでも成長できたと自分で感じられるよう今を大切に頑張っていきたいと思います。

2017年5月7日日曜日

早一ヶ月が経ちました。

初めまして。
東京北医療センター総合診療科 専攻医1年目(S1)の羽角と申します。

4月から後期研修が始まり、早一ヶ月が経ちました。

初期研修は主治医になることもないし、外来をすることもなかったので、かなり不安なスタートでしたが、指導医の先生方が手厚く指導してくださりなんとか日々の診療を行っています。


主治医になるようになって、いろいろなことを感じる毎日です。

もちろん幸いにも指導してくださる環境ではありますが、基本的には自分が判断して責任をもって診療にあたることになり、なかなか難しいです。

単純に、書類作成などの事務的な業務もやること多いなぁと思ったりもしつつ・・・。

しかも、新しい病院のカルテ・システム・(暗黙のルールのようなもの)にも対応しなくてはならず、すべての病院のカルテが同じだったらいいのにと思う毎日です(笑)。




ある意味で、社会人としての1年目のスタートを切ったようにも感じます。
新しい環境で、初めての東京で人疲れを感じる毎日ではありますが、日々の診療に全力でがんばっていこうと思います。


なんだか、文句ばかりになってしまいましたが(笑)、実際は本当に毎日充実していて、大変な中でもやりがいがあって楽しく日々を過ごしています。


もしブログをみている医学生の方・初期研修医の方がおりましたら是非見学にきてください(^ ^)

短い文章ですが終わりにさせていただきます。
今後もよろしくお願い致します。

羽角




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2017年4月30日日曜日

明日から5月


プログラム責任者の井上です。

ゴールデンウィークの真っ只中、湯沢はようやく桜が満開です。
湯沢中央公園の桜です。

 サイトビジットは、久しぶりに地域医療振興協会外の施設である、亀田総合病院に行ってきました。
 今、後期研修医の井上先生が緩和ケア科でお世話になっています。有名な病院ですが、私は伺うのは初めてだったので、どんな病院だろうと楽しみでした。行ってみて驚きました。大きい!綺麗!院内も色々と見せていただき、なるほど!と思うことがたくさんありました。部長の関根先生をはじめ、スタッフの蔵本先生、江川先生(お二人は初期研修はJADECOMです)、みなさんすごくいい雰囲気でした。きっと学ぶことの多い研修になっていることと思います。

 今月は春ミーティング(旧オリエンテーション)があり、6人の新しい専攻医が仲間になりました。そのうちにこのブログで普段の研修のことなど書いてもらおうと思っています。

 4月はなんだかあっという間に終わった感じがします。明日から5月。プライマリ・ケア連合学会高松大会があります。色々な人に会ってお話ができるのが楽しみです。


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2017年4月18日火曜日

行動変容 transtheoretical model

台東病院研修中の専攻医3年目小林です。


4月から台東病院にお世話になっているんですが、研修医が増えたのもあり月~木で昼レクチャーが始まりました。
月曜日が論文レビュー、火曜日が教科書輪読、水曜日が症例検討、木曜日が各々担当レクチャーという感じです。
第1回の担当レクチャーを担当し、行動変容をテーマにしたのでファイルを共有しようと思ったのですが、パワーポイントはこちらにアップできないようです。
要点を抜き出して以下に載せます。


【Transtheoretical Modelって何?】
ProchaskaとDiClementeによって提唱
300以上の様々な心理療法や行動変化理論を統合して作成 trans=汎、theoretical=理論的
4つの要素から成る (変容ステージ、変容のプロセス、意思のバランス、自己効力感)

【変容ステージ】
行動変容の段階を行動に対する準備性(レディネス)の観点から6つに分類し説明したもの
1.前熟考ステージ:6か月以内に行動を変えようとする意志なし
2.熟考ステージ:6か月以内に行動を変えようとする意志あり
3.準備ステージ:1か月以内に行動を変えようとする意志あり
4.実行ステージ:行動変容を実行してから6か月以内
5.維持ステージ:行動変容を実行してから6か月~5年くらいまで
6.ターミナルステージ:どんなストレス下でも以前の不健康行動はしない。行動変容を変化させて最低5年ほど継続。到達するのは20%未満。
*再発=あるステージから1つ以上前のステージに逆行すること

【変容のプロセス】
ヒトが行動変容を起こす際の流れ、手順
一般的に前期ステージ間(前熟考-熟考-準備)の移行に関しては経験的プロセス
後期ステージ間(準備-実行-維持)の移行については行動的プロセスを用いることがより効果的

経験的プロセス:自身の経験により内面的な認識が変化
①意識の高揚:行動に関して情報収集 例 喫煙のMIリスクを知る
②感情的経験:行動による結果を知り陰性感情を体験。例→愛煙家の知人がMIで死亡
③自己再評価:行動変容による自分の利得。セルフイメージの再構築。 例 臭いと言われなくなる
④環境再評価:行動変容による周囲の利得。例→子どもの喘息が落ち着く
⑤社会的解放:社会的環境の変化。例→喫煙スペースが減る、ポイ捨てに罰金など

行動的プロセス:周りの環境から得る行動変化
⑥反対条件付け:代替行動。例→タバコ代わりの飴やコーヒー
⑦援助関係:他者のサポート。医療者、家族など
⑧強化マネジメント:報酬>罰則。例→禁煙分だけ貯金
⑨自己解放:周囲に意思表明。例→新年の誓い、宣誓書
⑩刺激コントロール:環境を整える。例→灰皿を捨てる、禁煙ポスター、運動選手のポスター

声かけ例
①たばこがどれくらい体に悪いか知ってますか
②周りの方でタバコ吸ってて重たい病気になった人いますか
③煙草をやめるとごはんがおいしく感じられます
④子どもの喘息が落ち着く
⑤最近喫煙スペースが減ってきてますよね
⑥たばこ代わりにストレス解消になるものはありますか
⑦禁煙したくなったらいつでもサポートします
⑧たばこを1日ガマンしたら500円貯金する
⑨周りの方に禁煙することを宣言してみたらいかがですか
⑩たばこや灰皿を家から捨てましょう


【意思のバランス】≒重要度?
問題行動のプロズ(長所)とコンズ(短所)

重要度が50の場合:
0じゃないのはなぜ?→長所が聞ける 例:たばこをやめると飯が上手い
100じゃないのは?→短所が聞ける 例:周りが吸ってると居心地悪い


【自己効力感:セルフエフィカシー】≒自信度?
特定の状況下での行動遂行に対する自信感(見込み感)
自信 vs 誘惑

自信が0じゃないのはなぜ?→自信 例 以前にも禁煙歴ある
100じゃないのは?→誘惑 例 友人に誘われると・・・


参考文献:
1)Prochaska JO, DiClemente CC .Transtheoretical therapy: Toward a more integrative model of change. Psychotherapy: Theory, Research & Practice, Vol 19(3), 1982, 276-288.
2)Prochaska JO, VelicerWF. The transtheoretical model of health behavior change. Am J Health Promot. 1997 Sep-Oct;12(1):38-48.
4)Publish Company, Inc, NY, 2002 日本語翻訳 竹中晃二 監訳 高齢者の運動と行動変容 トランスセオレティカル・モデルを用いた介入. Book House HD,Ltd.,Tokyo




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新しい季節、そして新しい役割

 研修延長中の大平です。
 昨年10月から引き続き、東京北医療センター 総合診療科にて勤務しています。

 今年度も多数の方達が仲間に加わりました。
 それに伴い、自分も着実に年をとり…自らが診療を行うのみでなく、初期研修医の外来プリセプターを担当することも増えてきました。

 皆、当直明けの一番眠い時期に集中攻撃?を受ける朝カンファレンスを経験しているからか、診察した患者さんの様子がよく分かるようにプレゼンしてくれます。
 アセスメントやプラン・患者教育の部分はまだ不十分なところもありますが(それは自分自身もなのだけれど…)、その場の知識を伝えるだけではなく、今後も活かせるようなアプローチの仕方を伝えていきたいと思っています。

 ただ、それには自分自身も勉強が必要で。

 若い先生たちに負けずに、自らも成長していきたいと思うこの頃です。




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2017年4月8日土曜日

六ヶ所村医療センターに行ってきました。

みなさん、こんにちは。S3となりました、湯沢町保健医療センター児玉です。
4月日から7日まで3日間、青森県の六ヶ所村医療センターで診療してきました。
六ヶ所村に入って、まず目に入るのは広大な土地、まっすぐに続く整備された道でした。
そのうちそこら中に風力発電のプロペラがし見えてきて、ソーラーパネルが見えてきて、日本中の1週間分をまかなえるという巨大な石油タンクが並び、そして有名な原子力発電所が現れました。

この村に入るとなんでも規模が大きく、北海道というよりはアメリカを思わせる方なスケールの大きさを感じました。
六ヶ所村医療センターも例外ではなく、19床という有床診療所+老健施設併設という規模を考えるとかなりゆったりした作りで、待合、診察室、どれをとってもひとまわり広い作りで、設備もCT、MRIとあり、まさにフル装備です。

患者さんは高齢者が多いものと予想していきましたが、湯沢と比較すると介護が必要な高齢者は少なく、逆に若い男性が多い印象でした。原発関連の若い労働者がたくさんいて、原発の作業服姿の方も多くいらっしゃいました。

外来を診ていく中で驚いたのは、糖尿病初回スクリーニングの患者さんでは眼底初見の説明まで必要であることでした。湯沢も含めて今まで眼科のある環境でしか働いたことがないので、場所が変われば求められることが変わってくるのだと実感しました。
一方で、手技と一緒に身につけてしまえば網膜症をコンサルトしなくても診られてしまうんだ!ということも発見でした。

さすがは協会内でも有名な研修施設とあって、4月初旬にも関わらず学生と専攻医が一人ずつ来ていて同世代と楽しく働ける環境でもありました。外来終了後は教育も兼ねてドッグの所見をがっちり読影。特に胸部X線では今までに知らなかった所見も多く出てきました。
そして名物「PCMカンファレンス」にも参加させて頂きました。取り上げられたのは夜間頭痛で脳梗塞が心配で受診した70台女性でした。松岡先生は緊張性頭痛を個々の筋肉にfocusした上で診断するdeseaseの視点と、同時に患者さんの受診理由を本当の意味で解決し、次回から自分で解決してもらえるように患者さんに言葉かけをされていて、deseaseをしっかり解決することで患者さんのillnessを変えられるかもしれないという視点をいただけました。振り返りなどでも、こうしたありふれた問題を取り上げる機会が、もっと増えていくといいのではないかと感じました。
船越先生には筋膜リリースを見せていただき、生食とは思えないほど肩が軽くなっていました。

異なる環境で実際に診療し、それぞれの環境の違いを感じる3日間でした。また、病院ごとのルールだけでなく、協力、紹介すべきコメディカルや介護スタッフがいないだけでこんなにも動きにくいかということも感じつつ、湯沢に戻って継続性の意味も改めて気づかされるように思います。


支援という立場にも関わらず、多くのご指導をいただいた、松岡先生、船越先生、スタッフの皆様、ありがとうございました。

まっすぐな道と、無数の風力発電、右奥にはソーラーパネルがあります。

名物ホタテとナマコです。新鮮で激ウマです。
最後に松岡先生と(船越先生もご一緒したかった、、)



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2017年4月2日日曜日

新年度スタートです!

プログラム責任者の井上です。

平成29年度が始まりました。
新しい環境での研修が始まる人、28年度から引き続き同じ研修先での研修をされる人もいると思います。
3月31日と4月1日でわずか1日しか違わないのに、区切りが変わるだけで気持ちが変わるというのは本当に面白いことだと思います。
ススメも新しい仲間を6名迎えることができました。今年度も専攻医のみなさんが充実した研修を受けられるよう、指導医、スタッフ一同がんばりたいと思います。

4月15日はススメの春のミーティングです。
年度が変わって、ちょっと成長した専攻医のみなさんに会えるのが楽しみです。
今までの専攻医のメンバーと新人メンバーの顔合わせになります。
新しい人を加えて、この一年みんなで楽しく充実した研修をしていきたいと思います。
がんばりましょう!!


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2017年3月27日月曜日

本文

1年を振り返って

   地域医療のススメ・東京北医療センター総合診療科後期研修医 S1 齋藤 浩史 です。
   現在東京北医療センター総合診療科に戻り研修中です。今年度の研修内容ですが
4~6月:東京北医療センター総合診療科
7~12 月:十勝いけだ地域医療センター
1~3月:東京北医療センター総合診療科
上記のような研修内容でした。
   早いもので研修プログラムに参加させていただき、1 年がたとうとしています。1 年前の
自分と比べて「ここが成長した!」と胸をはって言う自信がないのが悲しいですが、少し評価してもよいかと思う点は自分の疑問点を二次資料や文献を使うような意識がついてきた点については評価してもよい点かもしれないと思っています。
   先日の症例ですが、8年前に右結核性胸膜炎・膿胸治療を他院で受けられた 83 歳男性が
発熱で入院しました。当院入院時の胸部 X 線で右 CPA の透過性の低下を認め、胸部単純 CTでは右下肺野に淡い浸潤影と胸膜の肥厚・被包下胸水を疑う所見を認めました。結核性胸膜炎・膿胸の治療後に関しては認知症や高血圧などとともに近医かかりつけで胸部 X 線でフォローされていたそうですが、経時的に増大傾向をみとめていたとのことでした。むせこみがあったとのことで誤嚥性肺炎を 1 番に疑い、胸膜の肥厚や被包下胸水を疑う所見もあり熱源として充分可能性はあるかと考えつつ SBT/ABPC で治療を開始しました。
   結核性胸水・膿胸治療後で長期的にどんな合併症があり予後はどうなのか二次文献にあ
たってみました。UP TO DATE には「結核性胸膜炎」で調べたところ治療後長期的には治療後約 50%の確率で胸膜胼胝が起こりえることが書いてありましたがその他に関しては明言されていませんでした。「膿胸」で調べたところ、記載はありませんでした。Dynamed では、「結核性胸膜炎」で調べましたが項目なく、「膿胸」で合併症に胸膜胼胝の記載がありましたが予後に関しての記載はありませんでした。困ったなあと思い、論文検索したところ
『Predictors of Outcome and Long-term Survival in Patients with Pleural Infection』(Am J
Respir Crit Care Med. 1999 Nov;160(5 Pt 1):1682-7 PMID:10556140)という論文をみ
つけました。4 年間追跡のコホート研究で、症例数自体は 85 人で少ない印象ですが 4 人の
かたが入院中の治療中に亡くなり 8 人が退院後に亡くなりました。4 年生存率が 86%であ
り、死亡した方のおもな原因として虚血性心疾患が 4 人・乳癌 1 人・頭頸部癌 1 人・気管
支扁平上皮癌 1 人・気管支肺炎 1 人という結果でした。予後はそれほど悪くないのと、死
亡理由として胸部や頭頚部など上半身の癌が多い印象でした。『British Thoracic Society
Pleural Disease Guideline 2010』では、20 年以上経過した膿胸関連のリンパ腫がまれなが
ら 2%認められたとの記載がありました。以上踏まえ、結核・頭頚部癌・肺癌・リンパ腫な
どの可能性も考えました。造影 CT では明らかな悪性腫瘍を示唆する所見なく可溶性 IL-2R の上昇もありませんでした。幸い抗菌薬治療で解熱し右下肺の浸潤影の消失を認めました。呼吸器内科 Dr とも相談し胸水は穿刺が難しく、経過からは今回の主病因ではないと判断し外来フォローの方針としました。不十分ではあるかもしれませんが自分なりに考え判断できた症例であったかと思っています。
   来年度の目標として、臨床だけでなくポートフォリオなどの作業を少しづつ進めていく
ことはもちろんですが、総合診療科での勉強会も積極的にやっていきたいなと考えていま
す。以上簡単ではございますが、1 年の振り返りと近況報告とさせていただきます。

2017年2月28日火曜日

サイトビジット報告

プログラム責任者の井上です。

2月も今日で終わり、明日から3月ですね。
今年度もあと1ヶ月です。
2月も4箇所のサイトビジットに行ってきました。石岡第一病院、市立恵那病院、区立台東病院、日光市民病院です。どの施設でも専攻医の先生は生き生きと研修をしておられました。
中でも市立恵那病院は10月に新病院になったばかり。
今までの病院の隣に新病院は建設されたのですが、場所がちょっとずれただけなのですが、中央本線から今まで見えなかった病院が高台の上に見えるようになりました。逆に病院玄関からは今まで見えていなかった風景が見えるようになりました。
新病院は入り口から外来部分には木がふんだんに使われていて、木のぬくもりが感じられる、すごく柔らかな雰囲気になっていました。
来年度もススメの専攻医が研修にお邪魔することになっていますし、秋にはJADECOM初期研修医の地域医療セミナーも予定されています。また伺えるのが楽しみです。

来月も忙しいことになりそうですが、新たにススメに参加する専攻医の皆さん、今までの専攻医の皆さんが楽しく学んでいけるように新しい年度の準備をしていきたいと思っています。

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2017年2月15日水曜日

石岡Life!

こんにちは&お久しぶりです。ススメS1(PGY3) 吉岡優です。
私は昨年の4月に東京ベイ・浦安市川医療センターでの救急研修から始まり、練馬光が丘病院の総合診療科研修を経て、12月から茨城県のほぼセンター・石岡市にある石岡第一病院で3ヶ月間の小児科研修をしています。

茨城県は魅力度ランキング4年連続最下位という不名誉な称号をもつ県ですが、スローガンは『のびしろ日本一。』ということで、とてもポジティブに頑張っています。石岡は特急「ひたち」も停車し上野から1時間弱という意外と都心に近いことに加え、実は歴史の深いまちでもあるようです。太平洋側ならではの冬晴れの青空と、綺麗な星空を眺めながら、とても住みやすいなぁと感じています。

さて、石岡第一病院は100床くらいの規模で、内科・小児科・整形外科・口腔外科がメインの病院です。筑波大学附属病院 総合診療グループや自治医科大学

、茨城県立中央病院の家庭医プログラムから研修に来ているS2・S3の先生方、水戸協同病院のJ2の先生など同世代の医師も意外に多く、毎日わいわい言いながら楽しく研修しています。

ススメの専攻医はどうしてもそれぞれがバラバラに研修先を選んでいるため、同期や先輩方がどのような研修をしてどんな医師になっていくのか、具体的につかみにくいところがあります。私は身近にロールモデルがいないことに寂しさや不安を感じてきました。しかし、JADECOM以外のコミュニティで頑張っている同じ志を持った方々の姿を見て、『すごいな』『こうなりたいな』と憧れを抱いたり、逆にポジティブなフィードバックを頂いたりして、すごく励みになりました。

また、内科外来支援や内視鏡支援、小児科外来支援などで、東京北医療センターや東京ベイの先生方がいらっしゃっているので、これまでに色々な場所で出会った先生方と再会できたのもとても嬉しかったです。

小児科は常勤の先生が2名で、研修医が常に2名(筑波大学S3+水戸協同病院J2)はローテートしており、主に午前・午後外来と予防接種・乳児健診をほぼ独立して任されています。入院患者さんは週に1-2人程度で、気管支喘息や発熱、胃腸炎での入院が多いです。

外来では、多くの症例に暴露されるという貴重な機会を頂いています。もちろん、指導医はいつでも気軽に相談できるように配慮してくださっていますし、カルテも適宜チェックしてくださっているので、その都度アドバイスを頂きながら進めています。部長先生からは「あたしが責任持つから自由に考えてやってみなよ!」と仰って頂けているので、気持ち良いくらい野に放たれています(笑)。

初期研修医の頃の小児科研修では病棟業務がほとんどでしたし、おそらくススメの研修施設の中でも石岡のようにひとりの小児科医としてひたすらに外来経験を積めるのは珍しいのではないでしょうか。もし、小児科研修先で迷っている方がいらっしゃいましたら、私はぜひ石岡での研修をおすすめしたいです!

さらに、後期研修医は例外なく一人全科当直も行います。夜間は宅直の検査技師さん・放射線技師さんを呼ばないと検査ができません。外科がないので基本的に急性腹症はほぼ転院搬送です。これまで副当直の経験しかなかった自分にとっては、施設の限界と、自分の能力の限界との狭間でいつも悩み迷いながら業務にあたっています。

救急車とwalk inと病棟急変と、タイムマネジメントを意識しながら患者さんを診ていくこと。適切なアセスメントをすること。転院搬送の判断ポイントはどこか。転送先の医師へのショートプレゼンテーション。…どれも東京ベイの救急や練馬の総診で教わったことばかりです。学んだことをきちんと実践できているかどうかは正直自信がありません。それでも4月から挫けそうになるくらい厳しい環境に身を置いてやってきたことは間違っていなかったんだと確信しています。学んだことはいつか繋がる…これまでお世話になった方々へ感謝せずにはいられない日々です。本当にありがとうございます。


最後に、この1年は初期研修から一転、ものすごく負荷のかかる毎日でしたが、たくさんのかけがえのない出会いに支えられた1年でした。卒後年数と自分の実力との差に愕然としますが、現実を真摯に受け止めて、感謝と思いやりを忘れず不器用なりに進んでいこうと思います。

茨城での暮らしは名残惜しいですが、3月からは古巣である東京北医療センターへ戻ります。
春からも、たくさんの出会いがありますように!


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