2013年5月4日土曜日

都会での地域医療

S2片岡です.
5月に入り,東京はだいぶ暖かくなってきました.

さて,現在私は台東病院のリハビリ科で研修しています.
これまでほかの先生方からも紹介がありましたが,なかなか興味深い立地にあるので
改めて紹介したいと思います.

できればgoogle mapなどをみながら読んでいただけると,よりわかりやすいです.

まず,病院のすぐ東側にあるのが,江戸時代から続く色町である吉原.
その近くには,簡易宿泊所が並ぶ日本堤があります.

一方,西側を向くと,閑静な住宅地が広がる「谷根千」.

南側には,きっとGWには大賑わいのスカイツリー,そして浅草といった観光地.
非常に多様な地域に囲まれています.

そして,台東病院は23区で唯一の区立病院です(運営を区から協会に委託).
基本的には,台東区に住む方々へ向けて医療を展開しています.

1か月の研修を経て,徐々にそれぞれの地域に住む人々の個性=地域性
が少しずつわかってきました.

たとえば病状説明のしかたや,退院調整,家族とのかかわりの中で,地域性を
とても強く感じます.

東京北のある赤羽もそうでしたが,都会であっても地域に根差した医療は
できるし,また必要とされているんだなぁと改めて感じました.


片岡 義裕

2013年5月1日水曜日

在宅医療にとびこんで1ヶ月・・

地域医療のススメ 修了生の井口真紀子です。みなさまお久しぶりです。

現在私はJADECOMをはなれ、東京都北区の梶原診療所という在宅医療を中心にしている診療所で在宅フェローシップ研修をはじめて、1ヶ月が経過したところです。

東京北社会保険病院とは少し離れますが時々患者さんの紹介などもあるようです。
北区は高齢者の7割が老老介護か独居という状況のようで、高齢化が今ピークを迎えているところ。
東京北社会保険病院の横にある桐ヶ丘団地などは日本最古の団地らしいのですが
高齢化率5割超えているのではという話です。びっくりですね。
梶原診療所のある滝野川地域は入院施設のあるベッドが少なく在宅で頑張る必要があり、毎日のように新規の患者さんが紹介されてきます。困難事例も多いです・・。
認知症や非がん疾患の看取り、都市部では見えにくいコミュニティ作りなど、最初の2週間はレクチャー三昧でこの1ヶ月は新しく知る事だらけでした。

研修スケジュールは月曜日は湯沢に診療に通い、その他の日は訪問診療5コマ、外来3コマ、高齢者ケア外来(認知症外来のようなもの)0.5コマといった感じです。
ススメの研修であらゆる問題に対処する、ことを学んできていたのでスムーズに業務には入れています。

印象に残ったこととしてはALSの患者さんとのかかわりでしょうか。
ALSの人工呼吸器在宅療養の患者さんは初めて担当するのでいろいろな本を読んだりしながら関わっていますが、「ただ存在する意味」というのはもしかして思っていたよりも大きいのかも、と改めて感じています。

湯沢にいた頃、見学にきた医学生さんに
胃瘻寝たきり重度認知症の患者さんの生きている意味がわからない、といわれて、
「なにもしないで存在する、ということに意味があるんじゃないかな」と返答したことがあるのですが、
家族に現実的な負担を多少なりともかけてすら、存在する意味というのを肌で感じて、自分の言葉の意味を自分自身がわかってなかったなと感じさせられて・・
なんだか死生観が揺らいだ1ヶ月でした。

高齢者の終末期には積極的な延命治療はしない方向で関わる事が多かったのですが、こうやっていろいろ揺らいで考えることで結果としてとる選択が同じだったとしても
もう少し深みのある選択ができるのかな、というふうに思います。

認知症、嚥下、非がんの看取りなど、今まで経験値でやってきたことが理論化されたり新たな学びもあり電車通勤にもようやく慣れて、1ヶ月おなかいっぱいという感じです。
また学んだことを機会があればススメにもシェアしていきたいと思いますし、興味のある方は見学も是非。
では皆様ゴールデンウィークたのしんでくださいね!

2013年4月27日土曜日

指導医のサイトビジット報告(磐梯編)

皆さんはじめまして。湯沢町保健医療センターの井上陽介といいます。
「地域医療のススメ」のプログラム責任者をしています。

今日は25日に福島県の磐梯町の磐梯町保健医療福祉センターにシニアレジデントの調先生のサイトビジットに伺ったのでその時のことをご報告したいと思います。

湯沢からは、上越新幹線→東北新幹線→磐越西線と乗り継いで磐梯町につきます。
当日は良く晴れたいいお天気で磐越西線からは会津磐梯山のすばらしい景色を見る事ができました。
磐越西線車内よりみた磐梯山

磐越西線車内よりみた磐梯山
磐梯町も湯沢とおなじくようやく桜が咲き始めた感じで、駅からセンターまでの途中でぽつぽつと桜が咲いていました。


屋島先生は自治医大の福島県の卒業生、木村先生は循環器内科の先生で再研修をされて診療所で勤めておられる先生です。
調先生と今の勤務の状況や困っている事、悩んでいる事はないか、今後の磐梯での研修でどんなことに気をつけようか等のお話をさせていただきました。調先生は磐梯の前は市立奈良病院という都会の大病院につとめておられました。まったく環境の異なる田舎の小さな施設なので、まだなれない事も多いようでしたが頑張っておられる様子がいろいろとお話をしてよくわかりましたし、きっといい研修ができるだろうなと思いました。
また普段の研修についてもこのブログに書かれることと思いますので、期待していて下さい。調先生よろしくお願いします。
夕食は調先生の歓迎会(お風呂と会食)にご一緒させていただき、楽しい時間を過ごす事ができました。

「地域医療のススメ」では、プログラム責任者の私がこんな感じでいろいろな施設にいるレジデントのサイトビジットを行っています。
また出かけたらご報告させていただきます。
よろしくお願いします。

2013年4月14日日曜日

カルシウムとビタミンDの摂取は高齢者の骨折を減らすのか?

S2の田中です。
現在は岐阜県にある揖斐郡北西部地域医療センター(久瀬診療所)で研修をしています。



EBMネタが続きますが、先日EBMスタイルの抄読会を学生・研修医向けにおこなったのでその報告をしたいと思います。今回あつかったのは以下の論文です。

Effect of vitamin D(3) and calcium on fracture risk in 65- to 71-year-old women: a population-based 3-year randomized, controlled trial--the OSTPRE-FPS.

ちょうど久瀬で「骨粗鬆症と転倒予防」についての健康教室をおこなったばかりで、ホットな話題でした。また普段論文を読んだことがない医学生や研修医が対象だったので、RCTを選びました。名郷先生の「歩きながら論文を読む(治療編)」に準拠して読んでみました(詳細はステップアップEBM実践ワークブックを参照)。

P:65-71歳のフィンランド人女性が
I:ビタミンD 800IUおよびカルシウム 1000mgを3年間内服するのと
C:内服しないのでは(※ プラセボではない)
O:骨折は減少するか

ランダム化:○
ITT解析:×(※ modified ITTと書かれていますが、ひっかけです)
一次アウトカム:どれも有意差なし

(以下、私見)
ITT解析されておらず、マスキングもされていないにもかかわらず有意差が出ていません。ビタミンDやカルシウムの摂取と骨折は関係がなさそうです。この論文を読む限りでは、積極的に上記を処方しようとは思えません。

その後はEBMのステップ4、患者さんへのエビデンスの適応に関する議論で大いに盛り上がりました。

ちなみに最近の医学部3年生は「95%信頼区間が1をまたいでいると有意差がない」ことを知っているようです…恐るべし!卒前教育も進化しているのですね〜

2013年4月13日土曜日

エビデンスの収集法について

菅波です。

自己学習方法のシェアです。

名郷先生から教わったことです。

日々多くの論文が出版される中で、その流れにどうやってついていくか。

①UpToDateやDynaMedをよくみる(JADECOM職員はMoss経由で無料です)

②Evidence収集系のサイトのアラート機能を利用する。

・EvidenceUpdate (無料)
 http://plus.mcmaster.ca/EvidenceUpdates/

・EssentialEvidencePlus (年間85ドル)
 http://www.essentialevidenceplus.com/

・DynaMed(JADECOM無料)
 http://www.ebsco.co.jp/medical/dynamed/


③医学5大誌のチェック
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E4%BA%94%E5%A4%A7%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E9%9B%91%E8%AA%8C


③はなかなか厳しいですが 、②はこの春から始めてみました。
おもしろいですよ。
たとえば
「少量コルヒチンが心血管疾患の二次予防に効果あり」
とかがメールで来ると、まじかーとなります。

Nidorf SM, Eikelboom JW, Budgeon CA, et al.
 Low-dose colchicine for secondary prevention of cardiovascular disease.
 J Am Coll Cardiol. 2013 Jan 29;61(4):404-10. PMID: 23265346
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23265346?dopt=Abstract


CMEC-TVも登録しています。(年間5250円)
http://www.cmec.jp/cmec-tv/



2013年4月12日金曜日

社会人大学院

S2片岡です.
実は,この4月から筑波大学の地域医療教育学教室という研究室の大学院生になりました.
http://pcmed-tsukuba.jp/

昼夜開講制大学院ということで,働きながら4年間通学する予定です.
はじめの4,5月は講義があるので通学の頻度は多くなるのですが,だいたい月2回くらい
つくばに足を運ぶ予定です.

今日は初回のゼミで,4年間の大まかな流れの説明という感じでした.
教科書の紹介もあったのですが,その中で一冊,研究計画を立てるときに
参考になりそうな本を紹介したいと思います.


医学的研究のデザイン -研究の質を高める疫学的アプローチ- 第3版

http://www.amazon.co.jp/dp/4895925838

学部の時に第2版を読んだのですが,研究デザインの質を高めるにはどうすればよいか,
また実際に研究計画書をどのように書いたらよいかというところも,わかりやすくかかれています.

ポートフォリオにも研究が項目としてあるので,これからも役立ちそうなネタがあれば,シェアしていきたいと思います.


片岡 義裕

2013年4月7日日曜日

風景のリレー① 久瀬診療所前の四季

菅波です.

診療所前からの景色をiphoneで撮りためています.

是非ほかの地域の景色もみせてほしいでーす.