4月日から7日まで3日間、青森県の六ヶ所村医療センターで診療してきました。
六ヶ所村に入って、まず目に入るのは広大な土地、まっすぐに続く整備された道でした。
そのうちそこら中に風力発電のプロペラがし見えてきて、ソーラーパネルが見えてきて、日本中の1週間分をまかなえるという巨大な石油タンクが並び、そして有名な原子力発電所が現れました。
この村に入るとなんでも規模が大きく、北海道というよりはアメリカを思わせる方なスケールの大きさを感じました。
六ヶ所村医療センターも例外ではなく、19床という有床診療所+老健施設併設という規模を考えるとかなりゆったりした作りで、待合、診察室、どれをとってもひとまわり広い作りで、設備もCT、MRIとあり、まさにフル装備です。
患者さんは高齢者が多いものと予想していきましたが、湯沢と比較すると介護が必要な高齢者は少なく、逆に若い男性が多い印象でした。原発関連の若い労働者がたくさんいて、原発の作業服姿の方も多くいらっしゃいました。
外来を診ていく中で驚いたのは、糖尿病初回スクリーニングの患者さんでは眼底初見の説明まで必要であることでした。湯沢も含めて今まで眼科のある環境でしか働いたことがないので、場所が変われば求められることが変わってくるのだと実感しました。
一方で、手技と一緒に身につけてしまえば網膜症をコンサルトしなくても診られてしまうんだ!ということも発見でした。
さすがは協会内でも有名な研修施設とあって、4月初旬にも関わらず学生と専攻医が一人ずつ来ていて同世代と楽しく働ける環境でもありました。外来終了後は教育も兼ねてドッグの所見をがっちり読影。特に胸部X線では今までに知らなかった所見も多く出てきました。
そして名物「PCMカンファレンス」にも参加させて頂きました。取り上げられたのは夜間頭痛で脳梗塞が心配で受診した70台女性でした。松岡先生は緊張性頭痛を個々の筋肉にfocusした上で診断するdeseaseの視点と、同時に患者さんの受診理由を本当の意味で解決し、次回から自分で解決してもらえるように患者さんに言葉かけをされていて、deseaseをしっかり解決することで患者さんのillnessを変えられるかもしれないという視点をいただけました。振り返りなどでも、こうしたありふれた問題を取り上げる機会が、もっと増えていくといいのではないかと感じました。
船越先生には筋膜リリースを見せていただき、生食とは思えないほど肩が軽くなっていました。
異なる環境で実際に診療し、それぞれの環境の違いを感じる3日間でした。また、病院ごとのルールだけでなく、協力、紹介すべきコメディカルや介護スタッフがいないだけでこんなにも動きにくいかということも感じつつ、湯沢に戻って継続性の意味も改めて気づかされるように思います。
支援という立場にも関わらず、多くのご指導をいただいた、松岡先生、船越先生、スタッフの皆様、ありがとうございました。
まっすぐな道と、無数の風力発電、右奥にはソーラーパネルがあります。
名物ホタテとナマコです。新鮮で激ウマです。
最後に松岡先生と(船越先生もご一緒したかった、、)
地域医療型ブログラム「地域医療のススメ」はこちらから >>
1 コメント:
児玉先生
湯沢町保健医療センター井上です。六ヶ所村の診療支援お疲れ様でした。
色々な環境での診療を経験できることは「地域医療のススメ」の研修の特徴であり、専攻医の先生にとっても非常に良い機会だと考えています。土地によって、施設によっての違いは、規模、人数、土地の文化、周囲の医療環境などで違ってくるというのは頭ではわかっても、なかなか実際にその体験をしてみないとわからないものだと思います。
今回の3日間での気づきを覚えておくと、また次の場所に行った時にそれが生きてくると思います。またそれは先生の診療の幅を広げることになると思います。
是非、また次の機会があれば積極的にチャレンジしてみてください!
コメントを投稿