2012年3月28日水曜日

地域の方との別れ

シニア延長生の望月崇紘です。正確には延長生ではなく中断生になります。
地域医療プログラムを中断して山北診療所に派遣となっていて、この4月から東京北社会保険病院に正式に復帰する予定です。

もう今の診療所も早いもので3年半近く経過しました。
いつかはこの地を離れなければならないことに変わりはないため、長くいればいるほどその別れがつらくなると思い今回離れる決断をしました。
年単位で同じ患者さんを見続けるというのが初めての経験で、慣れ親しんだ患者さんたちとの別れも今回が初めてになります。
多くの方から感謝の言葉や別れを惜しむ言葉をいただいていますが、その度に少し心苦しい思いがしています。
まだまだ元気な方でも私に看取ってもらうことを宣言していた方も数多くおられ、裏切ったとまでは言わないまでもそれに応えることができないことにモヤモヤを感じています。

私はなるべく積極的に地域に入ろうとしていたつもりですが、逆にドライに接していた方が別れるときもすんなり別れられたのではないかと血迷ったりもしています。
男女の仲じゃないですけど、付き合う気がないなら最初から思わせぶりな行動は控えるべきみたいな…、違うか。
私としては軽い気持ちで遊びでこの地に来たわけではなく、本気でこの地に向き合おうとしていたと言い訳をしても、どうせ離れる者に説得力がない感じがします。

これも医師として成長していくために必要なことと自分に言い聞かせつつ、ちょっとおセンチな日々を送る今日この頃です。

3 コメント:

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

ほんとうにおつかれさまです。たいへんなときも、たのしいときもいろいろあったんでしょうね。今後の飛躍を応援しています。
今の去り際の気持ち、言葉にして残しておくといいと思います。貴重な3年半の最後。とてもおセンチであり、とても貴重な経験だと思います。
私もいつか辞める日が来るのかな?? 太田浩

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

こんな論文もあります

Family Physicians Leaving Their Clinic—The Balint Group as an Opportunity to Say Good-bye
Annals of family medicineの2011、11/12月号
http://www.annfammed.org/content/9/6/549.full.pdf+html
クリニックを去る時の想いをバリントグループで語り合ったという論文。私はまだ読んでませんが・・・ぜひ、読んでみてください

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

望月先生 お疲れ様でした。
先生が山北に行ってからの3年半、先生が色々な症例でなやんだことや、うまくいってうれしかったこと、診療所の運営について考えていたことが、いろいろと思い出されます。
この3年半で先生はいろいろな意味で成長されたと思います。
確かに患者さんとの別れは辛いことだと思います。ただそれだけ先生が住民の方にとけこみ、スタッフの方と一緒に地域で働いたからだと思います。きっと将来のための良い経験になったと思います。
患者さん達もそんな先生のことをわかってくれているし、今回の異動も理解されていると思います。
本当にご苦労様でした。
     湯沢町保健医療センター 井上陽介

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