2013年2月14日木曜日

緩和ケア研修のすすめ

現在、みさと健和病院 緩和ケア病棟で研修している弘田義人です。

1月から3月までの3ヵ月間緩和ケア研修中で、早くも中間地点に来ました。

緩和ケアで研修を始める前に昨年12月に緩和ケア研修会に参加してきました。
緩和ケア研修会は全国各地で行われているのですが、日程のことがあったので私は横浜医療センターが主催する緩和ケア研修会に参加してきました。
初期研修医の時に受講されている方も多いと思いますが、後期研修医3年目に受講してもとても勉強になりました。
2日間かけて、オピオイドの使い方はもちろんですが、癌による主な症状(呼吸困難、嘔気など)についての対処法、せん妄やうつ状態の対処法などを様々なことを勉強しました。
その中でもハーフデイバックなどでお馴染みのロールプレイが導入されているところが画期的でした。
ロールプレイでは、色々な方々とコミュニケーションをとっていく中でレクチャーだけでは勉強できないことを学べるというメリットを感じましたが、様々な意味でメンバーの組み合わせが悪いとダメージも大きいことを感じました。
その学びは今後自分が勉強会などを主催するときに活かしていけたらと思いました。

緩和ケア病棟での研修では、毎日朝と昼に看護師さんとのカンファレンスがあり、そのほかに週1回リハビリスタッフやソーシャルワーカーの方や看護師さんとの多職種合同カンファ、月2回近隣の在宅診療所の方々、訪問看護ステーションの方々、精神科医師などが参加するPCT会議、週1回医師、病棟師長、ソーシャルワーカーが参加しベッドコントロールを行う入退棟委員会などがあり、多職種と協働して機能が維持されていることを実感します。
心理的や社会的背景が複雑な患者さんが来てもチーム全員で協力して物事が進んでいくので主治医として患者さんを担当していても安心して診療していくことができます。
緩和ケアだけでなく、統合ケアについても学べる環境です。
また緩和ケアでは死を意識して診療する場面が多いため、医師としての責任を実感しながら身を引き締めて研修をがんばりたいと思います。

緩和ケア研修会をまだ受講していない方がおられたら是非参加してみてください。
どこの緩和ケア研修会でも厚生労働省のPEACEプロジェクトで定められた内容を勉強できるので、日程の合う研修会を探して参加してもらったらよいと思います。ちなみに参加費は無料でした。

2 コメント:

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

私も一昨年に研修会に参加しました。
この時は医師・看護師のみならず、歯科医師・歯科衛生士さんなども参加されており、特にロールプレイでは予想外の質問もとびだし、なかなか面白い研修会でした(ただやはり医師以外の方が医師役をやるのは大変そうですが)。

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

PCT会議ってすごいですね。
精神科の先生も入ってくれるんですね。
そういうのあったら、在宅の癌終末期の負担が減るように思います。
自分は在宅で末期のせん妄への対応がいつもほんとにむずかしいなあと感じます。
すがなみ

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