今年度は1年間湯沢町保健医療センターで研修予定ですが、専攻医の皆さんが来年の研修施設を考えるご参考に近況報告をしておこうと思います。
湯沢町は新潟県南部にある人口8000人の町で、みなさんスキーや温泉でご存知かと思います。新幹線の駅もあり、大宮まで1時間とアクセスがよいため、湯沢の人も新潟市や長岡市よりは関東方面への行き来が多いようです。
自分にとって湯沢は5年生の実習で初めて家庭医という存在に出会い(高橋毅先生と当直でした!)、その道に導いていただいた思い出深い病院です。自分の実力試しと、足りないもの探しに1年間の研修を希望しました。
湯沢での研修は初診・再診外来、訪問診療、内視鏡、特養の嘱託医、ゆきあかり診療所(車で15分)、病棟管理、救急当直、予防接種、禁煙外来、褥瘡回診長、研修医教育など非常に多彩です。病院のシステムの変化だけではなく、今まで働いた病院とは違う自分の役割、病院としての役割に最初の1、2ヶ月は戸惑うことも多かったですが、1週間のうちの業務が次々に変わるので学ぶべき課題は尽きることがありませんし、学んだことが次に生きてくる、そんな環境です。また、同時に違う業務をこなすことで、様々な角度から問題が見えてきたりします。(例えば内視鏡手技の勉強をしながら、外来で所見の説明をする時にしやすい。診療所と患者さんのやり取りをしながら時々診療所で働く、など)
最初は時間がかかったり、信頼を得られなかった再診患者さん達が、徐々に自分の話しに関心を持って聞いてくださるようになり、「(今日は予約日じゃないけど)いつも児玉先生だから、児玉先生に診てらえませんか」などと受付に交渉されている患者さんを見るとうれしくなります。初回で1時間待たせて怒鳴られたCOPD在宅酸素の患者さんが、かたくなに拒んでいた採血を、昨日2年ぶりに受けてくれました。まだ半年ですが、「継続性」の意味を少しずつ感じられる一方で、今まで外来で見てきた患者さんはどこまで自分の話しを受け入れて聞いてくれていたのか、と振り返ったり、まだ気心知れた関係になれていない患者さんに探りをいれつつ、あれこれ試している所です。
外来に7割くらいの重点がありますが、病棟管理や救急も同時にしつつ、病院で異なる役割を感じられるのもメリットですね。
特養の嘱託医や週2コマある再診外来、訪問診療、褥瘡回診、内視鏡研修などは年間通じて勤務するからこそ与えられている役割と思っています。その分忙しくなる日もありますが、17時以降は検査もあまりできないため、ON-OFFははっきりです。
ススメも4年制になって割と時間的ゆとりができていると思うので、他施設も含めて、総合診療1を年間通じてするスケジュールも検討されるとよいかもしれません。
ちなみに湯沢は医局の仲もよく、月に2回くらいは学生研修医の歓送迎会があります。
僕が広島風お好み焼き焼くために、井上先生に4月に巨大な鉄板とガスコンロを買っていただきました!負けませんよ、井上先生の関西風と対決です。
米どころ南魚沼だけあって、日本酒がおいしくて、僕のお気に入りはたかちよのカラーラベルです。
そんな感じで楽しくやっています。
広島、関西対決!
一番弟子のJason先生(OHSU)
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1 コメント:
児玉先生
湯沢町保健医療センター井上です。
湯沢の報告ありがとうございます。一つの施設にある程度の期間いることは、大事だなといつも思います。
半年より9ヶ月、9ヶ月より1年、1年より2年と一つの地域と関わっていくことから感じること、学ぶことは多いはずです。
地域に長くいて研修することは総合診療医として成長する大きなチャンスだと思います。
私のように長くいるものにとっても、日々様々な学びがあります。
JADECOMの地域で働くスタッフの皆さんが、きっと感じていることではないでしょうか。噛めば噛むほど味が出る感じといえば良いでしょうか?
先生も残りの半年で、湯沢をより味わって先生の成長につなげてほしいと思います。
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