2018年10月19日金曜日

地域医療のススメ 秋の合同ミーティング


地域医療のススメ専攻医1年目の畠中です。
今回は地域医療のススメ 秋の合同ミーティングに出席したときのことについて書かせていただきます。

初日に関しては、事前に解いて提出していた家庭医療知識問題の総括や振り返りがあり、その後にレクチャーが2本ありました。
知識問題については解いた際も非常に難問揃いと感じましたが、解説を聞いても、「そんなん解けるかい。」と思う問題が多く、家庭医療やります=風邪胃腸炎etcみたいな簡単な医療をやるってことでしょ?みたいな風潮があるように思いますが、ここまで要求されるのかと家庭医療の深みを感じた次第です。ちなみに解説があった正答率3割以下の10問については0点でした。

続いてレクチャーですが、1本目はゲストでいらしたOHSU Family medicine のresidentの先生から「addiction medicine」についてお話いただきました。
米では麻薬のオーバードーズで毎年42000人死者が出ているというのは中々衝撃的で日米の違いを大きく感じるところでした。日本では生涯で麻薬を試してしまう人口が1.2%であるのに対し、米では42%と非常に極ありふれた問題で家庭医が抑えるべき分野ということですが、日本もいずれそうなるのでしょうか。
お話の中では法整備の違いによるところがあるだろう、との話だったので日本ではそうならないと信じたいところです。




2本目のレクチャーはリハビリについてで、総合診療では嚥下性肺炎や脳梗塞、廃用症候群などでお馴染みの分野ですが、非常にわかりやすく新たな発見の多い講義でした。例えば嚥下性肺炎でいえば、なんとなくSBT/ABPC、きざみとろみ、リハ処方とセットのようにしてしまっているところですが、近年抗菌薬を投与しない治療なども提唱されており、もっと理解を深めないといけないと感じています。疾患、機能障害、ハンディキャップの流れやポジショニングの話などはなるほどと思う点も多く、明日からの診療に確実に違いを与えてくれる内容でした。私が勤務している東京北医療センターでもレクチャーは多数ありますが、今回講義してくださったのは他院のリハビリ科の先生で、ミーティングの場でこうした講義を受けられるのはススメという共同体ならではの強みだと思います。

2日目は南郷先生、岡田先生によるポートフォリオについての講義と個別面談がありました。総合診療科の専攻医はポートフォリオの提出が義務になりますが、まだ手付かずの状況で不安を感じていたところで大変ありがたい講義でした。何をどう書けばいいのか、どこに注意すればいいのか、などいつも通り痒いところに手が届く解説でS1は必聴の内容だったと思います。個別面談では、これまでの印象歴な症例についてお話したところ、ポートフォリオに関連して聴取すべき内容などご助言いただくことができました。今後はポートフォリオを意識して診療にあたるのも必要なのかな、と考える機会となりました。普段一緒に働いていない先生方にも手厚く指導いただけるのは本当にありがたいことです。次回は冬の合同ミーティングが京都でありますが、それまでにもっと指導いただける材料を増やしていきたいなと思いました。



私は今回で2回目の合同ミーティングでしたが、他院でのレジデントと交流したり、指導医の先生方が自分のこともよくみて考えてくださっていることがわかって非常に有意義な会でした。
今年度よりススメの一員となり、半年が過ぎました。毎日あっという間に過ぎていて振り返ることも中々できていない状況ですが、今後の研修も頑張って参りますので皆様何卒よろしくお願い致します。




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