2012年3月16日金曜日

恵那病院での研修

みなさんこんにちは。シニア延長生の渡邉です。

今回は市立恵那病院での研修について紹介したいと思います。
今月号の「月刊地域医学」にも投稿していますのでお手持ちの方は見たことある内容になるかもしれませんが…。

市立恵那病院は恵那市市街地から少し離れたところにある市立病院です。
市内の病院は他には南部(恵南地区といいます)に国保上矢作病院もあります。

恵那病院は199床の規模で、内科・外科・整形外科・小児科・耳鼻咽喉科・眼科を標榜しています。
恵那病院の研修は「地域医療のススメ」においての総合診療研修ブロックにあたるわけで、主に内科一般を中心に研修しました。
病棟管理はもちろん、初診外来・定期外来フォロー、救急車対応に至るまで幅広く経験させていただいています。
受け持ち入院患者はだいたい12~16名ほどで推移していました。人数が全てというわけではありませんが、どうすれば効率よく業務をまわせるか、負担にならないようにできるか、など考えながら対応するには良い人数かもしれません。とはいえ、重症患者さんが入ってしまうときつくなりますが…。
入院で診る疾患も多様で、肺炎、急性腸炎、脳梗塞、腎盂腎炎、虚血性腸炎、イレウス、胆のう炎、胆石症、急性膵炎、自然気胸、悪性腫瘍(胆のうがん・膵がん・肺がん)の疼痛コントロール・終末期対応、肺結核、などがありました。それ以外にも、診断のつかない不明熱や胸水や腹水の精査、高齢者の終末期管理目的などもありました。
その場その場のニーズに合わせて対応するといったところでしょうか。
病棟管理において退院調整はかかせない項目であり、地域のケアマネさんや訪問看護師さん、病院のMSWを交えてのカンファレンスも度々行っています。
こうした病棟管理の裁量権は全て自分にあり、いろいろ経験を積めます。ただ、不安なときや方針を見出せないときは指導医やその他のベテランの先生方にも相談して決めていくこともあります。そういったことから学ぶことも多かったです。

初診外来は週2コマ担当していました。初診や急性疾患のフォロー予約の方を診ていましたが、主訴から診断をつけたり、入院の適応を考えたり悩むことはいっぱいありました。基本的に初診外来は上級医の先生とペアで2診体制になっていますので、迷った際や循環器など専門分野の知識が必要だと感じた際は相談しつつ対応していました。
再診外来は週1コマ担当しました。基本的に生活習慣病による慢性管理の方やCOPDなど呼吸器疾患の方が多く来られていましたが、その中でePSS(Electronic Preventive Services Selector)を用い参考にしつつ、予防の観点からどのようなスクリーニングを行っていけばよいか、など予習しながら考えることは多かったです。
(※ePSSとは、U.S. Preventive Task Forceを元に作成されたツールで、たとえば「70歳女性で喫煙者の方にどのような予防的介入・スクリーニングを行うべきか」といった指標がエビデンスレベル付きでわかるものです。これはiPhone・iPod touch・iPad・Androidでも使えますのでお勧めです。)

救急対応も週に3,4コマほど担当させていただき、内科以外の他科対応が必要な疾患が運ばれてくることも多く、他科の先生方に相談し対応法を勉強させていただきます。

恵那病院の長所として、他科との垣根が非常に低く、コンサルトしやすい環境であったり勉強させていただける環境であったりします。
自分の業務が空いていれば、手術にも入らせていただくこともでき、特に自分が紹介したり診断した症例の場合、さらに勉強になります。
また重症疾患が運ばれてくることも多く、緊急手術を要したり、転院搬送を要したりするケースも珍しくはありません。

このように実戦経験するには事欠かない環境であります。
この記事を見られて興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非とも一度見学にお越しください!

2 コメント:

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

私も恵那で成長させてもらったな〜と思っています 佐藤ゆ

ヨッシー さんのコメント...

リッキーさん、いいかんじでわかりやすいですね。吉村

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