2014年9月21日日曜日

介護施設スタッフとの勉強会

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 久しぶりの投稿です。終了生の横田修一です。
 
 
 9月19日金曜日に町役場で介護施設職員を対象とした勉強会に出席しました。
 会の内容は「施設で知っておきたい医療知識について」というものでした。
 私の所属する複合施設には診療所と老人保健施設があり、常勤医師2名、兼務2名と応援の先生を加えて5名で待機の体制を組み、また老健施設には24時間で看護師さんが常駐していますが、町内の施設(特別養護老人ホーム、グループホームなど)では医師や看護師などの医療職が常駐していないところも多くあります。一方で、介護施設に入所する高齢者は健康問題を多く抱えていることあり(例えば認知症、糖尿病、脳梗塞後の麻痺、転倒骨折後など)、介護職員が(医療的な側面から)どのようなことを考えてあプッローチするか、ということを勉強するものでした。
 今回はアドバイザーというお仕事をいただき、勉強会の企画段階から関わらせていただきました。近隣の診療所で勤務をする先生方の協力もいただきました。よくある事例をいくつか取り上げて、利用者のリスクやその対応についてグループディスカッションをしてもらいました。例えば「85歳認知症の患者さんが左の大腿部から腰にかけて痛みを訴えているがどのようなリスクがあり、どのように対応するのか?」というものです。
 グループワークを通じて思ったことは、介護職員さんの医療に対する関心の高さや自己学習をとても熱心にされているということでした。加えて、痛みの中には明らかな器質的原因がなく寂しさや気にかけて欲しいという欲求から訴えをする人もあり、日頃の様子との比較が大切という意見も出され、病気ということだけでなく、生活全体を見る介護の視点ということを学びました。
 高齢者は複雑な疾患背景を抱えていることが多く、加えて症状の発現に乏しく、時にご自身の不調を的確に表現できないことがあり、であればこそ日頃の生活をよく知る介護職員からの情報が特に重要になると思われます。今回の勉強会は相互の理解を深め、より適切なケアに繋げる第一歩になったのではないかと思います。
 今後も同様の活動に積極的に参加していくとともに、私からも正しい医学知識を伝えられるように勉強していきたいと思いました。末筆ですが、勉強会をお手伝いいただいた先生方に心からお礼を申し上げたいと思います。


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