2012年11月1日木曜日

西伊豆病院

 10月1日から26日まで、4週間にわたり地域医療振興協会を離れて西伊豆病院というところで研修をしてきました。主な目的は院長の仲田和正先生について整形外科を学ぶというものだったのですが、そのほかにも多くのことを学ぶことができましたので報告をします。
①整形外科分野の研修
  研修は朝6時15分から始まる病棟回診、午前中の外来診療、午後の手術・処置という流れでした。外来診療では膝、肩、腰といった訴えの多い症候の問診や診察方法、膝、肩の関節注射、骨折、捻挫といった頻度の高い外傷の診断から固定処置を経験しました。診察中および空き時間を利用して適宜講義をしていただき、たいへん有用でした。今回の研修で特に印象的だったことはエコーを利用した診断を行っているということでした。エコーの活用は診療所での診断に必ずや有用であり、今後ぜひ取り入れていきたいと思いました。
②手術研修
  整形外科分野では大腿骨頚部骨折や転子部骨折、手根管症候群を経験しました。手根管症候群は実際に執刀を経験させていただき、解剖学的構造も含めて理解を深めることができました。また整形外科以外の手術についても外科の木島先生に声をかけていただき参加しました。虫垂炎、腹腔鏡下胆嚢摘出術、大腸癌右半結腸切除、慢性硬膜下血腫穿頭血腫除去術などを経験しました。今後は診療所勤や内科での勤務が中心となうことから貴重な経験ができたと思います。
③勉強会
      週に4回早朝勉強会が開かれます。水・木曜日は札幌医大のプライマリケアカンファ、木曜日は仲田院長のレントゲンカンファ、金・土曜日はスタッフもしくは研修医の先生からの発表でした。各勉強会ともテーマがしっかり設定されており新しい知識や曖昧になっていた知識の整理にとても有効でした。最近勉強を怠り気味であった自分にとっては刺激的で勉強やる気スイッチが入ったような気がしました。
④当直研修
     西伊豆病院のある地区は西伊豆町、松崎町、伊豆市の一部がある伊豆半島西部唯一の救急対応病院であり救急要請はすべて対応を原則としています。高度の医療対応が必要な場合には日中であればヘリを要請することができますが、夜間の場合には約1~2時間の峠越え救急搬送となります。その中での当直を2回経験しましたが、これまで経験したことのない緊張感でした。このような環境の中で地域医療を支えている常勤の先生たちの責任感に強く刺激されました。
⑤その他
    そのほかにも研修中は町の予防接種、巡回診療、診療所研修など様々な経験をしました。研修外でも交流会を開いていただき貴重なお話も伺いました。休日には堂ヶ島、松崎、下田、南伊豆と風光明媚な景色や海幸を満喫しました。短期間ではありましたがとても有意義な研修になったと思います。仲田先生はじめ諸先生方、スタッフの皆様には心から感謝です。そして、興味のある方はぜひ西伊豆での研修をお勧めします!


    
 

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