2012年11月5日月曜日

『家庭医は定食屋だ!!』

湯沢で研修中のS3鈴木です。湯沢は先日初雪が降りました☆

さて、皆さんは、研修医や見学に来た学生に家庭医(地域医療)をどのように伝えていますか?

それぞれが感じる家庭医があり、様々な捉え方があるのも魅力の一つと思われます。

患者中心の医療、BPSモデル、家族ケア、行動変容、ACCC、ヘルスプロモーションなど、
広範な視点で患者さんと関わっていることに、我々の専門性があると思うのですが、
その仕事内容を一言でイメージとして掴んでもらうのは難しいと思います。


今回は、自分の感じている家庭医について語らせて頂きます。


ずばり!それは…、


「家庭医は定食屋だ!!」




別に変なこと言いだしたわけではないですよ(汗)


私は、よく家庭医を定食屋に例えて説明します。


では、なぜ定食屋なのか?


どんな街にも一つくらいは地域に根付いた定食屋があると思います。

そんな定食屋をイメージしてもらいたいのですが、
そこには地元の人が好む味、料理が多数あり、
地産地消、通いやすい雰囲気があり、
時には出前に行き、時には弁当などの仕出しもする。

メニューになくても食べたいものがあれば、
出来る限り対応する。

地元民の交流の場でもあり、
優しさ、安心に溢れ、
心身共に満腹になれるのもを提供する。

お客さんの顔を見ながら、その人のために料理する。

大衆的だが、家庭的な温かさを持っている。

多かれ少なかれ、私は定食屋にそんなイメージを抱きます。

逆に言えば、地元民の口に合うように、
常に配慮し、変化しなければ、
定食屋としては続けられません。


しかし、専門料理店はその必要がありません。
ある程度の料理を提供していれば、お客さんはそれを求め、
少し遠くても足を運びます。

人の流れがある場所であれば、
同じ料理を提供していても、
他の場所でもやっていけます。


でも、定食屋が全く同じメニューで違う土地で営業したら、
多くが続かないと思います。

その土地の食材を活かし、地元民向けの味に変えていく必要があるでしょう。

人の流れが少ない場所ほど、
その地元の人にあった料理を提供していかなければ、
定食屋は潰れてしまうでしょう。



ここまで読んで如何でしょうか?

何となく地域医療と似ているなと思いませんか?

「家庭医は定食屋だ!」と言われても違和感がなくなったのではないでしょうか?

これまで何人かにこの話をしましたが、
妙に納得してくれる人もいれば、最後までしっくりこない人もいました。

『大戸屋』とかどうなんだ!?って言われても困りますし…。

あくまで私の感じる家庭医です。

皆さんの家庭医観もあったら是非教えて下さいね。

今日も心身ともに“まんぷく”になってもらえる医療を考えつつ、
夜ごはん何食べようかな~とお腹の虫とも向き合わなきゃならない、
そんな毎日です。。。


長文、お読みいただいた方、ありがとうございました☆

安いけど美味しく心温まる定食屋が大好きな鈴木でした☆

(前回、投稿すっ飛ばしてしません 汗)

3 コメント:

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

すずきくん

「その土地の食材を活かし、地元民向けの味に変えていく必要がある」というところがまさにそんな感じ.

自分は,研修に来た研修生に「家庭医療」「地域医療」とは?というのはあんまり語ってないなあ...
聞かれたら,,,うーんまあ見て,体験してみて,とかいっとるかも...
もうちょっと話してみようかなあ.

「地域医療のススメ」研修生 さんのコメント...

上記 すがなみでした.

尾駮診療所 さんのコメント...

尾駮の小林です
「定食屋」いい表現ですね!奇特な調味料は大抵なくて、「さしすせそ」の割合なんですよね~。従来すでにある材料・調味料の配合や調理法で、その土地のものと評される。う~ん、地域医療・・・だ。

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