2020年6月9日火曜日

WEBで研修体感企画「研修医日記」(月刊地域医学2018年4月号より)

病院見学など直接現場を感じる機会が少なくなってしまった中、少しでも研修の雰囲気を感じて貰えれば、という思いから、WEBで研修体感企画として「研修医日記」の掲載を致します。地域医療振興協会が発行する情報誌、「月刊地域医学」のバックナンバーより、基本的に毎週火曜日、金曜日に掲載する予定です。
(※掲載の情報などは当時のものとなっております)




東京北医療センター総合診療科,「地域医療のススメ」専攻医1年目の横田遊と申します.  
2017年度は新しい出会いばかりのめまぐるしい1年でした.初期研修が終わったと思ったら4~6月は早速の地域研修で日光市民病院へ. 不安だらけでしたが,初期からの同期である川堀奈央先生と2人で行ったため心強かったです.みなさん優しい方ばかりでとても楽しい3ヵ月でした.仕事だけでなく,飲み会やゴルフ,温泉など盛りだくさんな日々でした.一方で一生忘れられないような失敗もありました.施設入所中の男性が活気低下,傾眠傾向を主訴に外来受診されました.診察・採血の結果,異常なしと判断し帰宅を指示しましたが,実は貧血が進行しており,消化管出血で ショック状態になり救急搬送されました.私のミスに気づき,即座 に教えてくださった小池宏明先生には本当に感謝しております.そのほかにもたくさんのエピソードがありましたが,ここでは割愛させていただきます.とにかく,医者としても人としても尊敬する先生方に出会え,とても恵まれた研修でした.
歴代日光研修組が大集合

7~9月は練馬光が丘病院での救急/ICU研修.日光でのゆったりとした日々から打って変わり,救急車の音ばかり聞いていまし た.自分の知識不足が嫌と言うほど分かり泣きそうになることや,恥ずかしいこと多々ありましたが,救急専門医の指導のもと基礎から教え ていただき大変勉強になりました.さまざまな病院から指導医として先生がいらしているので,いろいろな考え方を学ぶ ことができたことも良かったと思い ま す.救急が恐いの は今も変わりませんが,練馬での日々で少しは苦手意識が解消されたと思います.また,救急隊との関係が良好な点も,とても印象に残りました.練馬光が丘では研修医の救急車実習が必須になっており,私も1泊2日の研修をさせていただきました.学生以来の経験でしたが,またあの頃とは 違う目線で研修することができました.

練馬光が丘病院の救急/ICUの先生方と

10月からは楽しみでもあり,嫌でもあった東京北医療センターでの総合診療科研修.慣れ親しんだ環境ですが,初期研修とシニアでは仕事量や責任が違い,やはり大変です.週に1回の初診外来と予約外来があり,主治医として自分が担当している患者は8名前後.一見楽なようにも聞こえますが,カンファレンスが ほぼ毎日あったり書類やサマリーの仕事があったりと,あっという間に1週間が終わります.でも分からないことを聞きやすい先輩方,愚痴を聞いてくれる同期,優秀な後輩,私のミスを カバーしてくださるコメディカルの方々,本当に良い人ばかりの環境で,温室育ちだなと思う日々です.雰囲気の良いところが東京北の自慢なので,ぜひ皆さん来ていただければと思 います. 専攻医になったものの,大多数の方々と違い私は自分の将来に明確なビジョンがなく不安に思うことも多いですが,どんな道を選んでもこの研修が決して無駄になることはないと思っています.4月から専攻医2年目と なりますが,楽しく研修を続けられたら と思っています.

先生方と初のフルマラソン

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